完成版FOWシステム
及び
システム考察


編集:ナニコロ
■十字キー
  
 N 
  

     ジャンプ
 前進
 後退・立ちガード
しゃがみガード
  しゃがみ
■ボタン
・8方向レバー+6ボタン
 弱パンチ
 中パンチ
 強パンチ
 弱キック
 中キック
 強キック
■対戦人数
・1対1
■共通サブシステム
・ダッシュ(
   前方への高速移動、キャラによって色々性質が変わる。
   ランタイプ、ステップ型、ショートダッシュ型、その他特殊なもの。
   途中で技を出せるかどうかもキャラによって違う。
 
・バックダッシュ(
   後方への高速移動。無敵時間が有る。
   但し、そのスキの大きさはキャラによる。
 
・ジャンプの種類
   キャラ別で違う。
   大ジャンプ、中ジャンプ、普通ジャンプ、小ジャンプ、
   または普通ジャンプと小ジャンプの二択。
 
・回避動作(弱攻撃同時押し)
 
・コンビネーション
■個別サブシステム
・サブシステムは、キャラによって違う(制作の際に、個人個人で考える)
  (選択肢)
   ・ダッシュ(特殊性能)
   ・バックダッシュ(特殊性能)
   ・低ジャンプ(短く上要素)
   ・大ジャンプ(すばやく下要素→上要素)
   ・回避動作(弱攻撃同時押し))
   ・回り込み
   ・攻撃避け(上下かわし含む)
   ・コンビネーション
   ・ピンポイントガード
   ・サーチジャンプ
   ・ラッシュ
   ・ダウン回避(受身)
   ・ディレイスタンド(起きあがりタイミングを遅らすもの)
   ・移動起きあがり
   ・起き上がり攻撃(いわゆる起き上がりキック)
   ・クイックスウェー(レバーN)
   ・その他
     通常技キャンセル特殊技、コンボ始動技、√アタック
     ホーミングジャンプ、各種回避動作などの動作は
     『キャラ特性』として各キャラで個別に設定して良い。
     バランスを破綻させない程度に無いものを新しく作っても良い。
■ゲージ関係
 ・体力点滅とワンセットのEXゲージ
■超必殺技系
・秘技:いわゆる超必殺技。1ゲージレベル。
・絶技:いわゆる潜在能力。2ゲージレベル。
   『秘技』と『絶技』は超必殺技とMAX超必殺技のような同じ技の
   演出的パワーアップ版ではなくて、原則としてコマンドから違う
   別の技であると望ましいことも(RB餓狼等の様に)。
■必殺技、その他細かい内容
・必殺技の数・コマンドの限定はなし
   コマンドは、何となくキャラの動作を彷彿とするもので重要。
   溜めキャラとコマンドキャラなどを最たるものとし、
   操作感や、それに伴うキャラの印象がまるで変りますので。
   かわりに「コマンドを表記する事」は必須にすます。
 
・投げ関連
   投げ技は原則として「1フレームで発生しない」。
   掴みモーションが出てヒットして成立まで3〜6フレームくらいが妥当
   (キャラ、技によって変える))。
 
・投げ返し
 
・食らいモーション色々
  ・その場転び
  ・浮き
  ・きりもみ吹き飛び
  ・壁跳ねかえり
  ・壁叩きつけ
  ・叩きつけダウン
  ・バウンド
  ・崩れダウン(上段/下段)
 
・カウンターヒット
 
・チープフィニッシュ
   削り殺し。
 
・ガードクラッシュ
   ガードクラッシュした際のスキはそれなりに大きく。
■システム考察
■システムからゲームセンターの衰退について考える
格ゲーに置いて重要なのは、大別するとこんな感じです。

・キャラクター
・システム(続編ならば目新しいシステム)
・駆け引きが面白い
・連続技が面白い
・インカムが稼げるかどうか(※インカム=平たく言えば、100円がどれだけ稼げるか)

駆け引きや連続技は、システムに依存しているため、
ゲームを面白くするのは必然的にシステムとなります

インカムに関しては、
好きなキャラクターのためにプレイする人もいるでしょう。
人によってはキャラクターでなく、
『出演している声優』が好きでプレイする人もいると思われます。
しかし、インカムの全般からみれば、それらはそれほど高いと言い難い。
もちろん、キャラクターの魅力は
多少のシステムの悪さなどを補うことも出来ますが
ここではキャラクターに関して省いて考えることにします。

『面白いゲーム』『インカムが稼げるゲーム』はどちらにしろ
システムが決めると言い切れます。

さて、そのシステムです。
現時点で格ゲーの流行システムは、
『ストック制』ゲージや、速攻性の高いアグレシブなシステムです。
『GGXX』や『KOF』など(特にGGXX)、
反撃する隙を与えずに攻めまくり、一撃が決まれば
そこから大量にして大ダメージを与えられるコンボを決めるのが好まれています。
これらの速攻性の高いシステムは、
バブルが崩壊しゲーム業界も不況になり始めた96年に発売した
『KOF96』から始まりました。
利点として、速攻性が高いが故に、短時間で試合の決着がつき、
短期間でインカムが増えることです。
そのため、練習台や一人用台を減らし、
対戦台に絞っていくゲームセンターも増えました。
やがてこのシステム系が発達することになります。

しかし、このシステムが流行り始めてから、
格ゲー業界もまた衰退していくことになります。
何故ならば、このシステムには致命的な欠点があったからです。

それは『初心者を育てる土壌が極端に消えてしまったこと』
『格ゲーの面白さも薄れてしまったこと』によります。

まず、『初心者を育てる土壌が極端に消えてしまったこと』について。
初心者が、新しく格ゲーを始める場合、大学生や社会人であればともかく
中学生、高校生となると、
そうそう気軽にゲームセンターで格ゲーが出来るわけじゃないと思われます。
1プレイ100円という『高額』のため、1週間に数プレイが良いところ。
システムを把握する前に、『動かすので精一杯』という状態です。
それに加え前述の通り、
インカムを増やすため、対戦台にするゲームセンターが増えました。
あからさまに初心者の人間に、乱入するのは気持ちの良いものではありません。
しかし、対戦台がゆえに、乱入されることは多々あります。
『初心者狩り』と呼ばれる初心者を潰すためだけに乱入する人間すらいるほどです。
もし、動かすので精一杯の初心者が、ゲームを始めた瞬間に乱入されて、
分けもわからずに、速攻性の高いシステムゆえに瞬殺されたら、どう思うでしょう?

多分、ほとんどの確率で、二度と格ゲーをプレイしなくなります。

続いて『格ゲーの面白さも薄れてしまったこと』について。
格ゲーの醍醐味は、やはり『対戦台』というものが存在するとおり、『対戦』にあります。
本来格ゲーは格闘技と同様、『拳で語る』……
つまり、『お互いの心理を読み合う』というものです。
『ストリートファイター3』や『ストリートファイターZERO』、『CAPCOM VS.SNK』の
全国大会の決勝戦で見られる、
『お互いが攻めることなく、ウロウロしてる』状態はこれになります。
『一歩踏み出す』だけで強力な『攻め』になる。
そういった、
『相手は何をする?』『相手はどう攻めてくる?』『こう攻めたら、相手はどうする?』
などを考え、心理戦(駆け引き、拳で語る)の果てに、コンボをきめ、
そして勝つのが格ゲーの最大級の面白さです。

しかし、前述の通り速攻性の高いシステムには、
それらの『心理戦』をする土壌がほとんどなくなってしまいました。
高速のダッシュ、高速小ジャンプ、空中ダッシュから、
休む暇なく攻撃を続け、相手を瞬殺する。
『一方的に叩き伏せる』か『一方的に叩き伏せられる』、そんな状態です。
ある程度の熟練者ならば、この状態でも楽しめるかもしれません。
それでも格ゲーの面白さは薄れ、
ただの『相手をボコボコするためだけ』のゲームになったと言い切れます。
『勝ち』の価値が安くなってしまったのです。
(特に初心者狩りの勝利など、その場しのぎの安すぎる勝利酔いでしかない)
 
 

格ゲーだけでなく全てのゲームに言えることですが、
既存のファンだけでなく、新しいファンを獲得しないと
衰退していくだけです。

しかし、短時間でインカムを集めることを趣旨としたため、
練習代は排除され、瞬殺するためのシステムは特化されました。
初心者は練習するにも対戦台しかなく、
対戦台でプレイするにしろ、ある程度の熟練者が対戦を続け、
プレイする隙がありません。
たとえプレイ出来たとしても、乱入され、瞬殺されることも多々あります。

新規のプレイヤーを増やす窓口が、非常に狭くなってしまった。

そのため、現存するプレイヤーからインカムを稼ぐしかなく、
しかしこのプレイヤーたちがいつまでも、現役で遊び続けるわけではありません。
いずれ、減っていきます。

ゲームセンターが衰退していくことから分かるように、
現状では収益が減る事はあれ、増えることはありません。
『不況』だから、ということもあるかもしれませんが、
『システムによる衰退』も否めません。
 


■FOWのシステムを考える
FOWのゲージシステムは、敢えて『エキストラゲージ』とさせて頂きました。
エキストラゲージとは、ボタンを押すことで気力を溜めるゲージシステムです。

現在の格ゲーの流行っているシステムからみれば、古臭く見えることと思われます。
現在流行りのゲージは、良くも悪くも『攻め続けることにより溜まるゲージ』です。
つまり、『ストック型』ゲージ。
初心者にも『気がついたらゲージが溜まっていて、スパコン(または超必)を使いました』
ということで悪くないでしょう。

しかし、実はこのタイプは駆け引きの良さをやや薄めています。
何故、駆け引きが減るかというと、
とにかく攻めまくり連続技を決め、
(たまたま)ゲージが溜まっていたら、超必を決めて大ダメージ!
というのがこのゲージストック制の基本的な戦法にあります。
戦略も駆け引きも、多少はあるでしょう。
しかし、せいぜい、超必を狙ったりする瞬間ぐらいで、
それほど読み合うような考えてやるゲームであるとは言い難いです。

その点からいえば、エキストラゲージの方が、
『戦略性』や『駆け引き』を重視する意味合いという事で非常に優れていると言えます。
ダメージや攻撃ではゲージが溜まらず、自ら溜めなければならない。
超必を放つためには、隙を見てゲージを溜めなければならないのですが、
溜めているうちに攻撃を受けることもあり、
如何にダメージを受けずにゲージを溜めるか、
それとも、ゲージを溜めないように攻める続けるか。
ゲージが溜まった時に、どう過ごすか。どう崩すか。などなど……
繰り返しになりますが、エキストラゲージの方が、
『戦略性』や『駆け引き』を重視する意味合いという事で非常に優れていると言えます。
 

続いて、共通システムを極力廃し『個別サブシステム』としました。
前述の通り、『戦略性』や『駆け引き』を重視するためです。
確かに、続編など『量産』することを考えると、
システム全般を全キャラ共通にした方が良いかもしれません。
しかし、『戦略性』や『駆け引き』から見たら、
個別でサブシステムが違うと、
より一層、『戦略性』や『駆け引き』が増すと考えられます。
何故ならば、必殺技や通常技でなく、通常行なう動作単位で違うため、
普通とは違った戦いや、考え方をするためによります。
 


■まとめ
以上のことを踏まえて、今回のFOWのシステムを決めました。
確かに、瞬間瞬間のインカムを考えれば、攻め合いのゲームの方が良いでしょう。
また、ひたすら攻めてないとイライラする人もいるように、
格闘技ゲームは、アクションゲームと同様に『戦略』よりも、
ガンガン攻めて『スカッ』とする為のゲームと考えられている感もあり、
必然的にユーザーもそれを望む人が多いでしょう。

また、これらのシステムを導入すれば、インカムが増えるかという保証はありません。
さりとて、速攻性の高いゲームシステムだと、
以後もインカム率が増え続けないのは自明の理です。
共に、数値による証明をするには、
ゲームセンターの収穫率の統計データが存在しないため、証明することが出来ません。
(少なくとも自分が調べた範囲では)

 

しかし、本当の面白さを追求しつつ、初心者への窓口も広げるゲームシステムは
これこそが良いと自負します。


以上により、今回の『Fists of Wings』のシステムを決めました。



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