闘うサラリーマン



イラスト:島村鰐さん
原案:あがぺさん
〜プロフィール〜

■名前:観筑寺 八河(みつくじ やが)

■見た目:
 地味な背広を着て短髪をオールバックにしたメガネのサラリーマン。
 背広は八河のゆらりとした動きに合わせるかのように
 風もないのにふわふわと宙に舞っている。
 良く見るとけっこういい男。

■国籍:日本と中国のハーフの日本人。

■年齢:29歳

■性格:
 まさか格闘技をやっているとは思えない、
 まるで『道端の石』のように目立たず、自然体な男。
 争いを好まず、平和に暮らす事が生きがい。
 会社の同僚には格闘の事は秘密にしている。

■流派:
 中国由来の、「石」を象形しているという
 格闘技界にもあまり知られていない古武術。
 八極拳と太極拳の元となった流派、という設定。
 流派の教義は、
 『路傍の石のように平凡で、岩山の巨岩のように非凡であれ』。
■バックストーリー
 勤務態度はまじめだが取りたてて目立つところのない
 一介のヒラサラリーマン、八河。
 ある夜、上司に半ばムリヤリに飲みに付き合わされたとき、
 酔っぱらった上司のおかげでヤクザの一団と乱闘となってしまう。

 上司を守るため不本意ながら応戦していると、
 どこから現われたのか「ぼろぼろの胴着にハチマキ、素足」という、
 どう考えてもコジキとしか思えない男の加勢を受ける。

 その男と二人でヤクザを全滅させたあと、
 「リュウ」と名乗ったその男は、八河の格闘能力に感心し、
 八河に自分も参加しているある格闘大会に
 参加することをすすめるのだったが、
 平凡に暮らすことを信条とする八河は
 あまりにも住む世界が違うとしてその誘いを辞退する。

 しかし、普段のイメージからは
 思いもよらない八河の格闘家としての秘密を知った上司は、
 おもしろ半分で、「出張」と称して、
 八河をムリヤリ大会に参加させるのだった。

 八河はあらためて「平凡に生きることの難しさ」を感じ、嘆息した。
■キャラ性能の全体的な特徴
『動き、攻撃、全てが非常にスロー』。
 一歩歩くのさえ一秒近くかかる。大抵の通常技も出るまでが非常に遅く、
 全部中段技みたいな遅さ。
 加えて『技のリーチも最低』。
 もっともリーチのあるワザで大抵のキャラの小パンチ並しかない。
 しかし単発の攻撃力が高い。

☆動きの遅さではナンバー1!
☆リーチの短さでもナンバー1!
☆でも弱いわけじゃない!



■ダッシュ/ラン・回り込み:

ダッシュ:
 構えを解き普通に歩き出すと、ふっと姿が消え、
 一定距離離れたところに現われる。
・消えている間は投げ以外には無敵。
・移動速度は一般的なキャラクターの歩行と同じ。

ラン:
 構えを解き普通に歩き出すと、ふっと姿が消え、
 現われたり消えたりしながら進む。
・消えている間は投げ以外には無敵。
・移動速度は一般的なキャラクターの歩行と同じ。

回り込み:
 構えポーズの残像を、残して判定だけ移動する。
 モーションだけ見ると、まるで八河が一瞬で
 相手の後ろにワープしたかのように見える。
・移動速度は一般的なキャラクターに比べると大幅に遅い。

※これらの技の解説:
 まったくスキのない、あまりにも自然な歩きのため、
 相手は攻撃のチャンスがないまま接近を許してしまう、という表現。
■主な通常ワザ
☆通常技の全体的な特徴:
 全体的に迫力のない、まったく強そうじゃない攻撃ばかり。
 ただし、ほとんどの技が非常に強力な判定を持ち
 相手の技とかち合っても負ける事はまずない。
 しかし『リーチが短すぎて相手にほとんど届かない』
 という弱点を解決する技量がプレイヤーに求められる。

小パンチ:
 ハエでも払うかのように顔の前で右手をひらひらさせる見た目に反して
 判定面が非常に強力なワザ。
 ほとんどの攻撃を一方的に返す性能を持つ。
 (ただしリーチがとんでもなく短いのだが)

中パンチ:
 腕を伸ばしてコブシを置いておく。
・攻撃能力なし(?!)
・ただ、『相手が勝手に突っ込んできた』場合のみ、
 その相手が出してきた技と同じダメージと高めのピヨリ値を与える。

小キック:
 そっと足を差し出す。
・ヒットすると相手は足を引っ掛けて盛大に転ぶ。

立ち大キック:
 勢い良く足を踏み鳴らす。
・地面を踏み付けると画面が振動し、
 ヒットした相手は一瞬ひるむ(→コンボのチャンス!)。
 「震脚」である
■必殺技
『火中の石』 236+P
 全身の力をすべて右手人差し指に『集光レンズのように』集中させ、
 相手の急所を突く指一本で行なう穿掌。
 ”勁”(けい)の乗った穿掌の一撃は、
 一瞬ではあるが拳銃弾並みの衝撃を相手に与える!

※穿掌=チュアン・ツァン、中国武術における、指で突く打撃のこと。

※勁(ヤオ、日本で言う”けい”)……中国武術における、
 体が生み出すエネルギーを効率的に使うための概念。
 単なる筋力である”力(ウー)”とは区別されている

・あまりの衝撃のためガード不能。
・攻撃した瞬間は全身無敵。
・ボタンを押しっぱなしにすると、出すタイミングをずらす事ができる。

 ☆攻撃可能になるまでの時間……1.2秒
 ☆リーチ:小パンチ並
 ♪ボイス:「これが…」→「”勁(けい)”です!」
 ♪音:拳銃発射時のような、「パァーン!」という破裂音。

『路傍の石』 214+P押しっぱなし+レバー上下
 コマンド後ボタンを押しているあいだ手のひらを前にかざし、
 受けた相手の攻撃を体内で”勁”に代え蓄積し
 その後まとめて相手に返す特殊な当て身ワザ。

・攻撃を受けているあいだ、ちゃんとダメージも受ける。
 また、八河は足を踏ん張ってがんばっているが攻撃を加える相手に
 どんどん圧されていってしまい最初はちょっと頼りない印象。
 (足元に砂煙)
・しかしボタンを離した瞬間、かざしていた手を『ぽんっ』と押し返すと、
 受けたダメージが一気に回復し、
 その分のダメージが相手にそのまま返される。
・取るワザは上段、下段の別と
 こちらのレバーの上下が合っていなくてはならない。
・取るのに失敗する(打撃を食らう)。
 または反撃が相手にヒットしなかった場合(ガードされたりしたとき)は、
 蓄積したダメージを返せなくなってしまうので要注意。(取り損!)
・投げ技は取る事ができない。
・使い道としては、バレバレのラッシュ(連携)やスパコンを読んだ時に。

 ☆ワザが発生するまでの時間……0.5秒
 ☆リーチ:つま先より少し先くらい
 ♪ボイス:(受けてるとき)「いい”チカラ”です」
  (返す時)「しかし所詮”チカラ”です」

『苔生す石』 2要素(しゃがめば自動で発動)
 あぐらをかいて座り、体力を回復させる。

・相手がこちらのスピードの遅さ、リーチの短さにつけ込んで
 「待ち」に入ったときに。
・ほかの行動を取ればすぐに解除される。

 ☆能力が発生するまでの時間……1.0秒
 ☆リーチ:/
 ♪ボイス:「攻めないか……。まあそれも良し」

■ゲージ使用技:
『転がる星(いし)』 レバー1回転+P
 相手の肩に手を置いて、もう一方の手で相手の額に軽く掌打。
 すると「倒れる相手を中心にして地面(画面)の方がグルっと回り」
 画面が元に戻った時には相手はダウンしている。

・威力の大きい投げ技。
・八河の決定打。

 ☆攻撃判定が発生するまでの時間……0.2秒
  (レベル3は暗転後脱出不可能)
 ☆リーチ:1ドット(!)
 ♪ボイス:「徹(とおり)ました」

※「地面が回る」ということの説明:
 攻撃を受けた事さえ自覚できないほどの猛烈なスピードと
 衝撃で殴り倒されると、人間は自分が倒れた事に気付かず、
 突っ伏している地面を『なんでこんなところに”壁”があるのか』
 とすら感じるらしいです。
 (出典:某マンガ) 
 これは、猛烈な衝撃で倒されたため
 平衡感覚の認識が追いつかなかったということが原因じゃないかな。
 『転がる星(いし)』は、この異常な身体感覚をゲーム的に表現してみました。
■勝利時のセリフ案
通常:
「路傍の石のように自然で確固たれ……。我が流派の極意です」
「注意なさい……。誰も気にとめない石につまずき足をくじく事もあることを……」
「石は殴っても痛みが返ってくるだけです。わかりましたか?」
「道端の石のような平凡な人生が、実は一番幸せな人生なのではないでしょうか」
「地球という星も、宇宙から見れば小さな石ころにすぎません」

対戦時:
vsリュウ
「一度会社に勤めてみては?靴も買えますよ」

vsギース
「あなたは部下に尊敬されるいい上司だそうですね。
 うちの上司もそうであってほしいのですが……」

vsアテナ
「夢を売る商売……。
 しかし、どうやらその夢も不良品だったようですね」

vs山崎
「職業に貴賎はない、とはいいますけどねぇ……」

チーム内・八河→○○:
→ケン
八河「マスターズ財団様のお噂はかねがね伺っておりますよ」
ケン「……なんで俺にだけそんな不自然な営業スマイルなんだ」

→バイス
八河 「お互い上司には苦労しますね……」
バイス「上司なんざいいように操ってやればいいのさ」

チーム内・○○→八河:
べガ→
べガ「なかなかいい腕だ。シャドルーに来る気はないか?」
八河「!(ヘッドハンティングですか?!)」

ロレント→
ロレント「新国家建設の必要性はもはや時代の趨勢である!」
八河  「いまや国家もベンチャーの時代ですか……」



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