源平討魔伝
源義経


原案:ナニコロ
■プロフィール
●源義経●
出展作品:源平討魔伝
■外見
原作『源平討魔伝』や、『ナムコ・クロス・カプコン』で御馴染みの物。
鎌倉時代の真紅の鎧姿。
顔は口や鼻といった起伏がまったく無い仮面の如し真白の顔で、
狐の能面のような細い目だけがある。
笑うときのみ、耳まで裂けた赤い口が出現し、
『ひょっひょっひょ……』と不気味な声を上げる。
■キャラ背景設定
 1980年代。
 当時、家庭用のゲーム機とは比べ物にならないほど高性能だったアーケードゲームだが
(そのため、家庭用では決して遊べないものが目白押しだった)
 それでも、まだ音声が出たり、巨大なキャラがいることは珍しかった。

 そんななかで突如として登場した、ナムコの『源平討魔伝』は
 主人公だけでなく、敵も喋り(音声を発し)、
 おまけに画面の3分の1ほどもあり尚且つ動く巨大な敵もいるという、
 かなり画期的なゲームであった。
(巨大な敵は、当時のマシンスペック的に動かすのが非常に難しかった)
 今でもナムコ1980年代アーケードゲームの代表作の一つである。
 その所以にてナムコキャラとカプコンキャラが夢のクロスオーバーを果たした
『ナムコ・クロス・カプコン』にも登場することとなる。
 
 『源平討魔伝』は源氏と平氏を題材としたゲームで、
 地獄より、『黄泉帰り』(甦り)をした源氏の軍勢を倒すため、
 これまた地獄より黄泉帰った影清が主役。
 その影清の前に中ボスの一人として、全国各地に現れるのが源義経である。
 不気味な笑い声を上げて短刀を投げたり、『殺して進ぜよう』と回転しながら斬りつけたりと、
 巨大な弁慶と並んでかなり印象的な敵であった。
 また義経専用のBGMも好評だったため、
『ナムコ・クロス・カプコン』において、影清の専用BGMは『源義経』という事態にも。
 ラスボスの源頼朝よりもプレイヤーに印象深い敵キャラでした。

 ちなみに、ナムコ・クロス・カプコンにおいては、
 近未来世界を恐怖に陥れた戦闘生物『オクティ』が、
 義経たち黄泉の瘴気に犯され、源氏の尖兵となる、といった場面も。
 宇宙の生物が過去に存在した妖怪に平伏す、というのも凄い状態である。

 余談だが、敵側の源氏軍勢が実在の人物であるように、
 主役である影清こと悪七兵衛影清(平影清)も、実在の人物だったりします。
 平家滅亡を逃れた影清は
 『源氏の世は見たくない』と自らの目をくり貫いた、
 あるいは源頼朝暗殺を企てたため、目をくり貫かれたなどと言われており、
 どちらにしろ、盲目の余生を過ごした侍です。
 なお、能面に『影清面』という物があり、
 歌舞伎を以って影清の面影を見ることが出来ます。
■技リスト
・投げ
『斬り付け』

・特殊・単発攻撃
『振り下ろし』6+P
『突き』6+K

・必殺技
『短刀投げ』NS
『回転斬り』4or6+S
『回転斬り(上昇)』2S

・超必
『黄泉帰りし源氏の軍勢』
■技解説
『斬り付け』(投げ)
「ひょぅ!」
 相手を掴むと、そのまま刀で斬り付ける。

『振り下ろし』(特殊・単発攻撃)
「ひょおう!」
 一歩踏み出しながら、大きく振りかぶり斬り付ける。
 発生はやや遅いが下段ガード不可。

『突き』(特殊・単発攻撃)
「逝ね!」
 一歩踏み出しながら、刀を突き出す。
 発生はやや遅いが、リーチが長く、攻撃の判定も割りと長めに残る。
 牽制などに使える。

『短刀投げ』(必殺技)
「ひょーっひょっひょ!」
 懐から短刀を取り出し、投げる飛び道具必殺技。
 懐から短刀を取り出すと、短刀がキラっと光り、その後投げる。
 発生は気持ち遅いが、その分、弾が小さく、かなり速い飛び道具となる。
 その後の隙も小さめだが、その分威力も小さめ。

『回転斬り』(必殺技)
「殺して進ぜよう!」
 グルグルと回転しながら、突進きりする必殺技。
 既存の格ゲーでイメージするところの、
 スト2シリーズのブランカのローリングアタック。
 それに刀がついた版と思っていただければ重畳。
 発生が早く、スピードも速め。ヒットすると相手をダウンさせる効果がある。
 なお、ガードされるとその場で踏み止まる動作を行う。
 そのため、ガード時の隙は大きく、反撃を受け易い。

『回転斬り(上昇)』(必殺技)
「殺して進ぜよう!」
 上記、回転斬りの上昇版。『ノ』の字を描いて飛び上がる。
 対空などに使える。
 技が終わり、落下時に隙ができる。

『黄泉帰りし源氏の軍勢』(超必殺技)
「ひょう!」(発生)
「我ら源氏の無念を知るがいいわ!」(演出)
「ひょーっひょっひょっひょ! 殺して進ぜよう!」(フィニッシュ)
 オリジナル技。
 既存の技を参考にすると技が少なくて(をひ)
 発生と同時に刀を鞘に収め、その後、居合い斬り。
 ボタンを押し続けることで溜め打ちが出来る。
 発生はちょい速めぐらい。ガードされても隙が少ないのが魅力的。
 ヒットと同時に画面が暗転。
 背景で耳を引きちぎられた琵琶法師が琵琶を奏で、
 平安京の周りを平安京エイリアンが蠢いている、そんな暗闇の中、
 義経を中心に槍や刀を持った骸骨の侍が地面から這い出し、
 相手キャラの足元から、鬼姫が「離しませぬぞ」と這い出して相手を掴み、
 黄泉帰った侍たちが、相手を一斉に突き刺す。 
 その後、義経が回転斬りを行う。
 一通りの演出が終わると、再び画面が暗転して元に戻る。
■挑発
「ひょーっひょっひょっひょ!」
 片手で口を押さえ、高笑い。
■登場演出
登場
 シャキンと刀を抜き
「参ろうぞ」
 と構えを取る。
■勝利メッセージ
勝利A
「さあ、もぉ良いか?
 では、殺して進ぜよう」

勝利B
「ひょっひょっひょ。
 黄泉帰りし、我ら源氏に敵おうと思うたか」

勝利C
「祇園精舎の鐘の音も泣いて折るわ。
 諸行無常であるとな」

勝利D
「この世の無念がある限り、我ら源氏は何度でも黄泉帰る。
 ひょーっひょっひょっひょ!」
■特殊勝利メッセージ
vsゼリア・マーズレン
「ほぉ……次元を渡る船とな。
 面白い。利用してやるゆえ、生かして進ぜよう。仕えよ」

vsルーク
「ひょっひょっひょ……。腕は立つがな。
 されど傲慢になるには程遠いわ」

vsルーク(髪切バージョン)
「断髪しただけかと思うたが……よもやここまでの存在になろうとはな。
 覚悟か、決意か……それとも他の何かが?
 やはり実(げ)に恐ろしきは人の執念よのぉ。ひょっひょっひょ」

vs天空翔
「いかな不可思な力を使おうとも、所詮は考えなしの猪武者。
 匹夫の勇よの」

vs咲
「ほお……ただの女子(おなご)でないと思うたが、
 よもや、血塗られし錬金術の集大成であったとはな。
 我らの瘴気で取り込んでくれようぞ」

vs檜山ケイト
「うぬのような、『れねげぃど』は平安の時より存在しておったぞ。
 ほれ。さっさと『じゃぁむ』化せよ。さすれば我らに従う価値のある畜生と成る。
 ほれ。ほれ」

vsシア
「ひょっひょっひょ。巫女は古来より戦場の糧となるが定めよ。
 覚悟は良いかえ?」

vsタイラント
「鬼若に勝るとも劣らぬ体躯……なれど、
 所詮は魂も持たぬ人の戯れで動く死者に過ぎぬわ。
 黄泉帰りし、我に敵わぬは道理よ」
※鬼若:武蔵坊弁慶のこと

vs真紅
「ひょっひょっひょ。『ろぉぜんめいでん』が一つを我が内に。
 これは鎌倉殿に良い土産が出来たというもの」

vs金糸雀
「ひょっひょっひょ。これで策士と名乗るか、呪い人形。
 これは傑作。傑作よのう。ひょっひょっひょ……」

vs鬼塚英吉
「教師とな? うぬのような者が『教え賜る師』とな?
 惰弱なり」

vs長飛丸
「ふん……長飛丸とは厄介な相手が来たものよ。
 ここは引くが上策か」

vs菫
「真天晴れな心意気……と言いたいところではあるがの。
 まだまだ未熟よ。精進せよ」

vs八神庵
「我らにとって真に畏れるは三種の神器よ。
 されどかの力が奪われるとなれば……まだ油断は出来ぬ」

vsめそ
「おのれ面妖な。姿を現すが良い、中の者よ!」

vsガーディ
「犬畜生が炎を吹くとは、面白い。
 ……さて、この毬はどう使えば良いのだ?」

vsアステラ・アズウェル
「かなりの妖であると思うたが……異界の戦士とはの。
 良い腕だが……相手が悪かったのう」

vsジーニアス・セイジ
「ひょっひょっひょ。かような児戯で敵うと思たか? 童子。
 大人しくその玩具で一人遊んでおれば良かったものよのう」

vsミュウツー
「人は禁忌に触れたがる……そうよのう? 禁忌の結晶よ」

vsフェニックス
「うぬの名は地獄まで響いておったぞ。天使『ふぇにっくす』。
 ここで討ち、次界のでびるぜうすに貸しを作っておくか。
 あるいはここで逃し、でびるぜうすと潰しあってもらうか……はてさて」

vsジラーチ
「ひょっひょっひょ……さあ捕らえたぞ。
 1000年に一度、願いを叶えるという『じらぁち』よ。
 うぬに逃げ場はなぁい」

vsガルフォード
「派手な間者も居た者よ。
 まあ……もう良いわ。殺して進ぜよう」

vs麻生優子
「女子(おなご)にも関わらず、その剣技と魔力……感服したと言っておこうぞ。
 ……しかし、なれはその姿で戦うことに何の疑問も持たぬのか?」
■特殊登場演出
源義経vs真紅
義経
「我から見れば、うぬを動かしているものは、
 うぬらを創りし者の怨念に他ならぬ。のう? 呪い人形」
真紅
「(両手を組みながら)
 無礼ね。貴方。私を呪い人形となんて呼ばないで欲しいわ」
義経
「ひょっひょっひょ……よう喋るよう喋りおるわ。
 うぬらを創りし『ろぉぜん』とやらは、相当の人形師であろうな。
 なれば、その力を我らの尖兵に使わぬ手はない」
真紅
「私の力を利用させたりしないわ……貴方(手を横に振る)、ここで消えなさい」

源義経vs咲
(源氏のガイコツ侍を次々に斬っていく咲)。
義経
「ほお。我ら源氏に歯向かうは……かような女子(おなご)とはのぉ」

「へえ……貴方も死んでいるんだ。
 だったら、あの世に帰してあげる!」
義経
「おぉ。なんとも勇ましいことよ。
 なれど、挑んでくるものは斬って捨てるのみ……殺して進ぜよう!」

源義経vsアステラ・アズウェル
義経
「ほぉ……これは只ならぬ。
 さぞや名のある妖であろうな?」
アステラ
「……残念だが、俺は妖ではなく半人半獣だ。
 それより、その殺気……どうやら逃がす気は無いようだな。
 俺も戦士だ、やるというのなら相手になろう」
義経
「ひょっひょっひょ。これは面白い。このやうな戦もまた一興よ……。
 鎌倉殿が実弟源義経、参ろうぞ」
アステラ
「俺はアステラ・アズウェルだ……来い!」

源義経vs緋雨閑丸
源義経
「ひょっひょっひょ……感じおる感じおるわ。
 うぬに眠りし鬼の力を」
緋雨閑丸
閑丸、頭を抱える。
「うぅ・・なんて恐ろしい気・・僕の中で何かが目覚めそうだよ・・」
だが、すぐに傘を持って真剣な表情で構える。
閑丸
「いや・・僕は負けない!
・・たとえ自分が何者であっても僕は負けるわけには行かないんだ!」

源義経
「ひょっひょっひょ。拒むとはのう。ひょっひょっひょ。
 なれば、その力、死を以って奪い取るまでのこと……
 殺して進ぜよう!」


新HHWへ
『Fists of Wings』トップへ