ユキオさんと一緒


作者 紐状さん

いつもの帰宅路を歩いている香澄と桐子。
 

香「それでね、清ちゃんったらスパゲティ作り過ぎちゃって。
  仕方ないからゼウスさんや雛子ちゃん、壬無月さん、佐藤さん、
  いつの間に日本に来てたのかは知らないけどテリーさんとか、
  色んな人に協力してもらってやっと処理したの。
  もう、しばらくパスタ系は食べたくないわ(−△−;」

桐「あ〜、私は昨日は出かけてたもんね。しかしまぁ、
  そのメンツでギリギリ完食ってどれだけの量なのよ(−_−;
  相変わらずバカやってるわねアイツは・・・ん?
  ちょっと香澄、あれ・・・」

香「?・・・あっ」
 

 右宅の玄関付近に、何やら大剣らしきものを持った人を
 ズルズルと引きずって歩いているナミキヨがいた。
 

浪「♪ジュビダバジュビ ルルルル ヤヤヤ ルルルルル〜♪
  さぁアナタもご一緒に〜♪」

ユ「誰が歌うかぁッ!!!」
 

 『オコジョさん』のエンディングテーマを口ずさみながら
 ルンルン歩いているナミキヨに対し、引きずられている方は
 あからさまに怒った顔をして怒鳴り散らしている。
 

ユ「くそっ、いい加減に放せって言ってんだろ!」

浪「う〜むむむ、この手が何故か放してくれないのデス。」

ユ「そんな言い訳があるかッ!」

浪「ここにあり。・・・むむ?」
 

 ナミキヨがこっちにやってきた香澄と桐子に気付く。
 

浪「およよ・・・どしたの2人とも?」
  
香「清ちゃんこそ、何だって人さらいなんかを!?」

浪「ちゃうってのさ! この人とは声優さんが同じだから
  親睦を深めようと思い家に招待するところなのでR。」

桐「ワケわかんないわよ(−_−;」

ユ「強引に引きずって来ておいて何が『親睦』だ!
  しかもむやみやたらと世界観まで越えやがって!
  テメェ・・・まさか新手のゾンビか!?」
 

 引っ張られてる人・・・
 ゾンビハンター『ミカミ ユキオ』が手に持っている
 いかつい大剣でナミキヨの頭をガンガン叩くのだが・・・
 

浪「にしし、毎日トン単位のウェイトで鍛えてる俺には
  その程度の重量など容易きこと。&俺はゾンビなどではナシ。
  そりでは2人とも、本日のところはこれにてサラバ。」

ユ「頭は鍛えられねーだろ!! くっ、放しやがれ!」 

浪「だから、この手が放してくれないと言ったでショ・・・」
 

 ジタバタ暴れるユキオをガッチリ掴んで放さずに
 ズルズルと引きずっていくナミキヨ。
 頭のタンコブは幾つも重ねられたアイスクリームのようだ。
 

ユ「・・・まさか、この家はゾンビどもの本拠か!?」

浪「それは濡れ衣とゆーモノ。
  さ、安心してお上がりくださいませ〜♪」

ユ「ぐ・・・ぐぁぁぁッ!?」
 

   ガチャ・・・・・・バタン。カチャッ。
 

桐「・・・あの変態にも困ったモンよね・・・」

香「変態・・・まぁ、否定はしないけど・・・(−_−;」
 

右宅に招待(誘拐)されたユキオのことを思うと、
合掌せずにはいられない2人でありました。



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