ルリルダイアリー

番外編2


=番外、昔のことの一つ(執筆者、ユディラス)=

十九年ほどしか生きては居ないが、その間に経験したことと言ったら殺人とか不法侵入とかで
俺はろくな人生を歩んでいないようだ。今だってそうだ。
あんな事がなければ、俺はこの組織に居なくて、人生の大きな分岐点だったのだろう。あれは……。

殺人衝動に支配されて、あの女の腕を切り落としたせいだ。
生憎、この組織に来るまで、殺人衝動に支配された俺から逃れられたものは一人もいない。
気付いたら辺り一面血塗れで全員死んでるからだ。
自慢でも何でもない。これを治療出来る方法があったらどうか教えて欲しいぐらいだ。

一人もと言ったが例外はあった。我が友、ジークハルトぐらいか。
アイツは元気だろうか?しばらく会っては居ないが、久しぶりにあったとしたら昔のように話せるだろうか。
あの事件は、俺があの女の腕を切り落とす一ヶ月ほど前にあった……そう……あれは………。

と。俺が想い出に浸っていたら背後から気配がしたので『ヴァジュラ』のスイッチを入れて攻撃を受け止める。
ギルティだ。全く、隙があったり暇だったりするといちいち襲ってきて、勝率は数えていない。
数えるのが面倒なぐらいに戦っているからだ。

あのジジイは俺の『ヴァジュラ』……チェーンソーに剣を足して二で割ったかのような俺の武器を改造するのが好きで
見ると伝導率だのが上がっていた。面白い……やってやろうじゃないか。丁度、屯雲のせいで苛々していたんだ。
部屋でのんびりしている時に睨み付けるなあのバカが。

面白い……殺し合おうかギルティ……お陰で昼飯を食べ損ねたんだからな。

(以下絶筆)


 


図書館に戻る