“創面の”慶次 |
原案:島村鰐さん
■プロフィール キャラ名:“創面の”慶次 性別:男 年齢:30歳 身長:2m弱 体重:80s程度 趣味:博打 特技:イカサマ 好きなもの:女 嫌いなもの:無粋者 大切なもの:無し 苦手なもの:蜂 武器:六尺の大刀 武器銘:鉄(くろがね) 流派:我流(?) |
■ストーリー設定 遊郭吉原。 嬌声と風雅の下に底知れぬ闇を隠す虚飾と歓楽の街。 その奥にある水郭の一室で、おおよそ場の雰囲気とは似つかわしくない 二人の男が酒も飲まずに向き合っていた。 一人は薄汚れた羽織袴にむやみに長い刀を担いだ創面の男。 遊郭の揉め事をを仕切る「忘八者」の一人、慶次。 それに対座しているのは頭巾を被った身分卑しからぬ風の武士… 江戸町方与力、榊藤次郎であった。 「……御主も知っておるように、先ごろの狂気の病の流行を 御上も重く見ておられる。我ら江戸町奉行所も手をこまねいてはおられぬ。 一刻も早く原因の究明、事態の収拾解決を見なければならん」 「解せませんなァ」 慶次は呟く。 「そんなことなら私らの仕事と関わりはねェでしょう。 あんたがた奉行所の何時も通りの調べで何も問題はねェはずだ。 私らのような闇の者に何の用があるんです」 慶次は顔の半分だけで薄く笑った。 しかし月明かりに照らし出された傷だらけの右半分は その義眼の虚ろな視線と共に微動だにしない。 雲が月を隠し、慶次の顔を影が覆う。 どこを見ているのか知れない義眼。 こちらを静かにねめつける左目。 全く違う方向を見ているようなその両眼だけが 真っ黒になった顔の中で異様に光る。 見慣れているはずの榊も何とは無しに怖気立つのを禁じえなかった。 「言うまでも無く、奉行所も…そして御上も先の狂気を単なる 流行り病の如きものとは見ておらぬ。 何者かの意図による妖術の類である疑いが強いのだ」 「ほう」 「内密の話だが、実はつい先日、我々はさる筋からこの度の騒動の影に 陰謀ありという信頼できる情報を得ている」 榊は我知らず声をひそめ、慶次ににじり寄った。 「…幕府転覆の大陰謀だ」 慶次は薄く笑ったまま肩をすくめて見せた。 「それゆえついに影衆にも密命が下ったのだ。だが影衆が 動き出したからと言って奉行所の方は手を引いて任せきりと いうわけにはいかぬ。 そして闇の世界のことを深く探るには御主のようなものの 協力もまた必要ということだ」 「承知いたした」 「うむ、恩に着る。これが前金だ…額はいつもの倍払うことにした」 「あんたとも長いからねェ。これからもよろしく付き合いたいもんだ。 さて、野暮な話はこの辺にして…」 金子を受け取ると、慶次はおもむろに立ち上がり、板張りの縁側へと出ていった。 縁側からは中庭に造られた大きな池が見える。 先ほど月を覆った雲は何時の間にか流れ去り、凪いだ水面に煌々と満月が 照り映えていた。 「どうです、榊さん。なかなか結構な眺めでしょうが」 確かに、雅趣を凝らした庭らしく、月水石樹の織り成す景観は見事であった。 榊は黙って縁側に立つ。 「そう言えば先月もこんな良い月でしたな。 私は同じ様にここで仕事を請負っておったのでした。 例によって…人斬りをね」 「無粋な話よ…このような眺めを見ながら」 「金500両で、あんたの首を」 刹那、水面の月が砕け散る。 声を上げる間もなくただの肉塊と化した、つい一瞬前までは 息のある人間であったものが、ほんの少しの間を置いて浮かび上がった。 水音を聞いて駆けつけた遊女の一人が悲鳴を上げる。 「ちょっと、慶さん!またやっちまったのかい!?勘弁しておくれよ」 「何、心配いらねェよ。板に付いた血なんぞ、水で洗えばすぐ落ちる。 だが、お湯はいけねェよ」 |
■人物設定 傷だらけの顔であるため“創面”。 また右から見た顔と左から見た顔が全く違っている為“双面”とも言う。 その頬の傷は昔刀を歯で噛み付いて受け止めたときについたものであるらしい。 吉原などの遊郭で駆け落ち(脱走)者の処理や用心棒などを主な仕事とする、 「忘八者」(人間として欠くべからざる八つの徳を忘れた者)と呼ばれた 集団の一人。 彼はその中でも特に殺しや暴力沙汰を専門とする強面である。 普段は歓楽街の奥に潜み無為に時間を過ごしているが、遊郭で何かの問題が 起これば金と暴力(主に前者)によってそれらを速やかに処理しさらに 場合によっては当事者を処刑するのも彼の仕事である。 それとは別に、個人的に金銭による殺しの仕事を請け負うこともある。 六尺の長刀を振るうその剣技は我流のものであるらしく、おおよそ 「流派」と呼べるような技術的な洗練はまるで感じられないが、 闇の世界で研ぎ澄まされたその太刀筋はその卑怯な手口をも 臆面も無く使用するなりふり構わぬ闘い方もあいまって、 正規の剣術にもひけを取ることはない。 |
■外見 七尺近い長身、束ねていないザンバラ髪、傷だらけの面相を持った 恐ろしげな大男。 額から右目の上を通り右頬へかけて一筋、口の右端から耳近くまで 口が裂かれた形でもう一筋、深く醜い刀傷が走っており、かなりの異相。 潰れた右目には義眼を入れているのだが、傷がひきつれてその目が 見開かれたままになっている為、かえって恐ろしさが増している。 一方傷の無い左半分はなかなかの男前で、かえって温厚な感じを与えるほど。 薄汚れた袴とあまりきれいでない羽織を着る。 着ているものは貧しくは無いが、やや荒んだ感じを与える素浪人風。 |
■戦闘スタイル 必殺技の数が少なく、通常技主体で闘うことになる。 その通常技はいずれもモーションに若干の癖があるものの 弱斬り、強斬り、蹴り全てレバーを入れた方向で変化し種類が豊富。 判定に優れる技から素早い技、リーチの長い技など一通りの技が揃っており、 ほぼ通常技だけでも闘うことが出来るほど。 ただし、必殺技が少ないうえに殆どの通常技がキャンセル不能で、 連携はことごとく単発の技の組合せで手作りしなければならない。 イメージ的には、ある意味元祖サムライスピリッツの立合いに最も近い 操作感覚となることを目指したキャラ。 |
■登場メッセージ ・登場メッセージ(一般) 「…見たな」 「なるべく傷つけんようにしなくてはな」(対女キャラ) |
■勝ちポーズ 1本目:肩に刀を担いで相手のほうに顔を突き出し、嘲笑するように 「そんなモンですかい?」 2本目:地面に刀を突き立て、その柄に片方の肘を置き、もう一方の手は懐へ 入れて 「……笑わせるなぃ」 |
■挑発 刀を担いで肩をすくめ 「いけません…そりゃぁいけませんや」 |
■敗北 「痛ぇ……」(ノーマル敗北) 「かはぁっ!!」(斬殺敗北) |
■時間切れ負け 後ろにちょっとよろけつつ顔の右側(傷のあるほう)を押さえて 「ぬかったァ…」 |
■特筆すべき通常技) 6B(強斬り) 勢い良く踏み込みつつ袈裟斬りに斬りつける技で、通常技ながら 突進技のようなモーションと性質を持っている。 いわゆる「大斬り」。 攻撃力が馬鹿高い上にリーチが素晴らしく長く、さらにスピードもかなり 速いので反撃技のみならず奇襲技としても有効。 リターンがかなり大きいので、対戦においてはこの技をいかにして 当てて行くかと言うのが狙いの一つになってくる。 ただし、ガードされた場合や空振りした場合隙がかなり大きいので 相当痛い目を覚悟する必要はある。 ■特殊技 慶次はダウン中に入力することで受け身を取ったり、 起き上がりざまに攻撃したりする特殊動作が出来る。 ・目潰し(ダウン途中に412A) 受け身を取って素早く起き上がりつつ手近の砂利を掴んで投げつける。 攻撃範囲が広く、めくられそうな位置関係でも攻撃できる強力な技だが、 隙はちょっと大きい。 ・受け身(ダウン途中に412B) こちらは受け身を取るだけ。 ・脱兎のごとく(ダウン途中に412Cor632C) 受け身を取ると同時に這いつくばった低い姿勢で素早く前後に移動する。 受け身中は無敵で移動中は食らい判定が小さく、移動起き上がりの 代わりのように使える。 ■必殺技 ・砂(214C) 足元の砂を蹴り上げて目潰しを食らわす。 リーチは短いが発生が早く、しかもヒット時には相手が かなり長時間硬直するので6Bなどでも追撃可能。 ガードされた時の隙も無い。 ・石(236AorB) 足元の石を拾って投げる。 AとBで軌道が変り、Aだと水平に近い投げ方で石は放物線を描いて 落下、射程は画面端〜端よりもちょっと短い。 Bは斜め上に石を投げ、射程はAより短くなる。 ・追い討ち(相手ダウン時に3CBBB) ダウンした相手を踏みつけ、更に刀で突き刺し、えぐり、 踏みつけておいて裂く。 威力が馬鹿にならない上、実は結構決める機会が多い。 連続技が殆ど無い分をこれで補おう。 ■秘奥義 ・渾身(236236A+B) 気合いを溜めて突きを放ち、それがヒットすると刀で相手を貫いたまま 持ち上げて振り回し、放り捨てる。 発生が遅いのだが突き部分はガード不能。 ■絶斬り ・絶 発生の遅い6Bといった感じの技。 慶次はもともと単発傾向が強いので、羅刹モードとは相性が良いぞ。 |
■台詞解析 勝利デモ台詞(一般) 「ふふふ、こっちも商売なんでねェ」 「折角なんで、あんたの金子はもらっておくぜ」 「みてくれより、結果が大事ですからねェ」 勝利デモ台詞(特殊) vs辰之助「ほう、なんだかしらねェが、随分もってやがンな」 vs覇王丸「二度逢う心配のねェように、しっかりトドメを刺しておくか」 vsミカト「ふふふ、こいつァ良い値がつきそうだ」 vs織葉 「おめぇさんは遊女向きの良い女だよ」 vs半蔵 「ご苦労さん…ってねェ」 vs鬼十郎「人殺しがそんなにご大層なことかね?」 |
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