AZUMI
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| ここはとある商店街にある大衆食堂。 この中では現在やくざと呼ばれる男達3人と男顔負けの肉体を持った一人の女性が向き合っていた。 「・・あの、これお代です。いえ、お吊りはいいです。」 「あ、はい、ありがとうございます。」 「それでは失礼・・・。」 客2人は主人に金を渡すとおそるおそる店の外に出た。 その一方、男3人と女性一人はいまだ向き合ったままだった 「あ、兄貴・・・」 小男が震えながら口を開く。 「うろたえるんじゃねえ!おい、姉ちゃんよう、俺達は松金組のもんなんだよ」 「ま、松金組!?」 「(松金・・・)」 大柄の男が女性に顔を近づけながら話す。 主人が大声をあげて驚く。 さらに男は女性に顔を近づけながら 「そうよ。松金組と言えば日本で最大規模の極道組織よ。 様するに俺達は松金組の一員ってわけだ。 どうだ?これで俺達がどんなに・・・ぐわっ!」 いきなり女性が男の額に対して頭をぶつけていった。 「ぐあ〜〜〜っ!」 男は悶絶している。 「てめえ!やりやがったな!!」 もう一人の男が懐からナイフを取り出し女性に遅いかかる。 女性は男の手首を素早く取り背中越しにひねる。 「いでででででで・・・」 「・・・・日本最大の極道だと? 関係ねえな。その松金がどんなもんかは知らねえが てめえらが偉いわけじゃねえんだろうが!!」 そう言うと女性は男を突き飛ばした。 「もう許さねえ!ぶっ殺してやる!!」 頭突きをくらった男は立ち上がり刃物を抜いた。 もう一人の男と今に襲いかかろうとしたが・・・ 女性と目が合った途端動きが止まった。 「な、なんだ?・・・」 「な、なにびびってんだ!こんな女(アマ)一人ごときに! 俺達ゃ松金組だぞ!!」 「あ、兄貴・・・」 「なんだ!」 「あ、あの・・・噂に聞いたことあるんですがね、 ひょっとして・・・・あの女って・・・」 「・・・・何だと!それじゃあいつが・・・」 「北条あずみ!!」 つづく |
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