カプエス
DJステーションシリーズ
『CSanon、プロローグ』

作者 KUSANAGI´さん

プロローグ1「この二人の場合は」

雪が降っていた。
灰色に曇った白い空から、白い細かい雪がヒラヒラ踊りながら
落ちてくる。
この街の冬に雪は特別なことではない。

「…遅い」
どこか雪の降る駅前で、マフラーを鼻の上まで
ひきあげ、コートのポケットに手を突っ込んで体を丸め、
不慣れなビジター丸だしで、って…

「それじゃ、私はまるっきりKa**nの主人公じゃないの!」

確かにそうだ。『ユキ』。
君が「ユキ」(雪)と言う名前だから寒さに強そうだろうと
思って出演頼んだのはまずかったかなー。
ユキ「そそそそそんなギャグな理由で私を呼んだの!?」
顔だけ起こしての抗議。寒さで舌は回ってないが。
つーか誰に抗議。

もう春先の筈なのに、なぜかこの寒さは油断してると
自分が凍りついてしまいそうな寒さであった。
また、思わず丸まってしまう。
と、そのとき、ふいに寒気が和らいだ気がした。
ユキの脚元に女ものの茶色いブーツがあった。
ブーツにそって視線をあげると、

毛だらけの黒い脚と、知らない形の制服と、
長いまっすぐな髪があった。
……毛だらけ?
「…ゆ、雪、積もってるよ……うえ〜〜っ!!」
やっぱりお前か。京。

京「なんで俺が女役やんなくちゃいけねーんだよぉ!!
そんなことを言って、さっきまで被っていた
長い青い髪のウイッグを下に叩きつける。
ただ、女物の制服は着たままだ。なんだかな。
「草薙家だけでいいだろ!んなもん!」
あ、庵子さん。
京「え、え、庵子さん、どこ?」
ユキ「京!」
京「…あ、ワリ。……俺、先に帰るわ。
じゃな!」
ユキ「あ、ちょっ!…いっちゃった。
あの制服のこと、言おうと思ったのに…
着たきりでいっちゃうから…」
つまり、このままだと京は変な趣味と言う目で
見られる。大丈夫か。


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