世界規模格闘大会FOWについてのレポート
第二稿
後日と書いたが、編集長の依頼がまったくもってナンセンスだったので、
ここに、続きを書こうと思う。(中近東行き)
昨日からやたらと換気扇がうるさくて集中力が落ちているから、
きっとおかしな文面になると思う。
まあ、それも詭弁だが。
そもそも、あの大会に首を突っ込んだ事をいまだに後悔しているのは
私自身だ。それが、どうしてこんなものを書いているのか、自分で
見当がつかない。いや、つかせたくない。
多分、自分では、このことに対するはけ口がほしかったのだと思う。
周りを巻き込みたかったのだろう。私もたいがいに利己的だ。
ああ、話がそれた。タイプは打ち込むと直しが利かないのでつらい・・
私はまずこの大会の主旨について調べる事にした。
表面で調べ切れた事はまあ、だいたい今までにもあった大会と同じ、
健全な精神の向上とかそんな御託が並べられている物だった。
だが、こういう大規模なお祭りにはまず、裏があるので、
私はなるべく大会の運営部分と、異常に高い賞金、それと出場者、
などなどなど、多方面から調べてみることにした。
まず、運営部分である。
これも問題はなかった。・・・・表向きには、だが。
運営委員会の中にいた、
サー・ダッシュウッドという名前に、私の目は釘付けとなる。
ご存知の方も多いと思うこのダッシュウッド氏は、英国人であり、
金持ちであり・・・なにより、暦との関連が指摘されていた。
もっともこの情報はブン屋からまことしとやかに流されている噂なので、
信憑性は薄いが。
だが、それでもこの件について一個穴はできてきた。
次だ、多額の賞金。
この金額は異常だ。一つの小国家の予算の一部ではないかと思うほどに、
高い。これは、ある程度の選手を集めるためのエサだと私は見ている。
ダッシュウッド氏の資産のみでこれだけの大金は集められまい。
それは事実だ。また一つ穴が生まれた。
そして、出場者。これが最大の曲者だった。
いや、別に大会と直接繋がりある人物ばかりだったと言う事ではない。
単に、とても個性的な人物が多かったということだけである。
出場者については、この後もっと突っ込んで書いてみたい。
許される限りに。
さて、余談ではあるが、最近私の周囲はおかしい。
Xーファイルばりの怪事件が起こっているわけではないが、
どうも常に見張られている気がする。
行く先々に視線を感じる。ここまでなら私の神経が高ぶっているせいだと
考えられたが、この前違う事が証明された。
私の借家の屋根裏に、何かいる。
何かは知らないが、ネズミではなさそうなのだ。
この前ちらりと見たが、二本足の何かが、目をぎらぎらと光らせて、
走っていた。その肩には、血まみれのネズミをかついでいた・・
ような気がする。ためしに今夜、屋根裏にビーフジャーキーでも
おいてみようかと思う。あれがネズミを食っているのかどうか知らないが
ジャーキーがなくなれば、私はまだ狂ってはいないことが証明される。
私は怖い。あれではなく、狂っているのかもしれない自分が怖い。
速くこれをすべて書き終わらせたくなってきた。
ちなみに、もうすぐ大会の準決勝らしい、取材に行かねば。
さて、もうタイプを打つのも疲れたので、今夜は寝る事にする。
今度は、屋根裏のあれについてと、できれば出場者について書きたい。
それでは、私が明日も生きている事を祈って。
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