世界規模格闘大会FOWについてのレポート

……とはまったく関係ない電話


プルルルルル・・・・プルルルルルル・・・・・
カチャッ

「はい、大日報新聞です。」
「よ、信雄。」
「・・・・・!む、葎か!」
「当たり。苦労したぜェ、連絡いれんの。携帯もぶっ壊れてさあ。
 ああ、そうそう。原稿拾ったか?」
「あ、ああ。お前の部屋にあった手紙で確認した。見つけたよ。
 全部本当のことなのか?聞いてみたかったんだ、この一月ずっと。」
「あたりまえだ。天下の新聞記者がパチ記事書いてたまるか。
 そうそう、編集長どうしてる?」
「編集長はお前がいないんで最近はたらいまわしにドサ回りさせてる。
 お前のせいで俺も明日アフガンだ。」
「ごくろうさん。」
「ふざけるな!
 お前、いったいどこでなにしてるんだ!?まさか暦とかに入ったとか、
 そういうんじゃないよな!」
「アホ、そんなわけあるか。
 ああ、そうだ。ハッカーに伝えといてくれ。元気ですってよ。」
「・・・・お前、あの女のハンドルネームぐらい原稿に書いてやれ、
 なんだっけ、ええと。」
「長月。」
「そうそれ、たまに九月にもなる。」
「・・・・・・・・・・・・うひゃ」
「どうした?」
「いや、別に。」
「お前さあ、あの原稿やっぱり嘘だろ。今、思い出したぞ。あの日見たが
 天井裏には何もいなかった。」
「ああ、それは、ちょっと。」
「ちょっと?」
「今、ここにいて・・・」
「は?」
「いや、なんかなつかれちゃって・・・」
「なんかって・・おい!」
「ああ、わかった。また今度連絡いれるから、な?」
「な?って・・・・ちょっとまて葎!」
「じゃあな。今、続きの真っ最中だ。」
「おい!」
ガチャ  ツーツーツーツー  カチャ
「・・・・・・・・・・」
「松前、さっきの電話は何だ?」
「なんでもないです。」
「そうか。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺も続きが見てえよ。」
「松前さん!山梨議員の脱税疑惑の原稿できましたよ!」
「ん、今、いくよ。」

原稿完成から一月
大日本報道新聞社にて
葎純一氏の生死不明、所在不明
トゥエルヴムーンシティの位置不明
原稿の隠し場所不明(松前氏が所有、もしくは焼却の噂あり)
これから数ヵ月後に葎氏によりFOW2の事が明らかになる。
が、それは別のお話し・・・・



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