ルリルダイアリー
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| =ハニートースト= テレビを見ていたら、凄く美味しそうな食パンが出ていた。限定二百本ぐらいで予約じゃないと 手に入らなくて。それで、調理法が出て、トーストしただけでもテレビからおいしさが 伝わって来るみたいだった。演出だとしても上手で、一番美味しい食べ方が ハニートーストというパンを焼いてハチミツとアイスクリームを乗せる奴だった。 食べたいなって想いながらチャンネルを変えた。私への当てつけみたいだったから それから次の日にハロと遊んでいたら、荷物を持ったむーちゃんが来て、私の方によこした。 中身は昨日テレビで見た食パンとそれから最高級らしいアイスクリームとハチミツで 焼けとか言っていたので、オーブンで二斤分の食パンを焼いて、ハニートーストにして 食べた。むーちゃんの分も作った。美味しかった。食パンとかでも幸せになれるものだ。 ありがとうって言ったらむーちゃんは無言で頷いていた。結局、全部食べてしまった。 =珍しい喧嘩= ウチで喧嘩する人って言ったらギルティとかむーちゃんとかだけれど、今日は珍しい人たちが 喧嘩をしていた。ディヴァインとヘル兄ちゃんとラルシャお姉ちゃんだ。 ディヴァインとヘル兄ちゃんは親友通しらしいし、比較的、ラルシャお姉ちゃんだって 二人とは仲が良いのに。 喧嘩の内容を聞いてみると、私の食パンとか、俺のアイスクリームとか、 妾のハチミツとかいがみあっていた。 ……何のことだろう? =ヘル兄ちゃんの新曲= ヘル兄ちゃんはバンドをしている。世界的に有名なバンドで、テレビとかで映るとファンが凄い歓声を出す。 他のバンドメンバーかも知れないけれど、ヘル兄ちゃんを見て声を出していることは確かだ。 この前、新曲だっていって、アルバムをくれた。 他のファンよりも速く、CDとかアルバムとかグッズが手に入る。 私ってもしかしたら、とても羨ましいポジションに居るんじゃないだろうか? =わがままむーちゃん= CDをさっそくかけて、未完成だった新しい友達を作ろうとしていた。 今回のテーマは……アレだ。と想いながら。 そうしたら、むーちゃんが無言で入ってきた。 最初に置いてある冷蔵庫をあけて、食べられそうなものを出して食べていた。 調理しなくても良い物を、あるいは簡単に調理出来るものを作る。 別に後で補給をすればいいけれど、パックのヨーグルトドリンクに口を付けて飲むのは止めて欲しい。 ある程度食べたら、しまってあるマットをふくらませにかかった。 その前にラジカセをけっ飛ばした。ラジカセは動きが止まる。ヘル兄ちゃんの曲がかかっていると いつもこれだ。前にかけたある女性アーティストの歌は聴いていたのに。 ラジカセはディヴァインに改造をしてもらったので、象が踏んでも止まらない。 そうしたらハサミでコンセントを突き刺して止めちゃった。 ……こんな手があったのか、今度はこれも対策に入れておこう。 むーちゃんは猫みたいだ。野良猫みたいな感じで、マットがふくらんだら枕を引っ張り出して寝始めた。 それからしばらくは起きない。 今度、この日記の他にもむーちゃん観察日記を付けてみようかな。見つかったらただじゃすまないだろうけど。 =どっちが強いか= 教授とディヴァインは喧嘩を良くしているけれど、今日はノートパソコンを教授が雷を当ててショートさせた。 ディヴァインは怒っていた。それは当然なんだけれど。 喧嘩をすると言ったらユディとむーちゃんもだ。ギルティもたまに加わる。 私はそんなに喧嘩をしない。でも、喧嘩をするほど仲が良いって言うからな……。 ユディとむーちゃんとギルティはどうしてあんなに仲が悪いんだろう? =お菓子を食べた= 暇つぶしに学会に提出する論文を書いていたら、いつものようにむーちゃんが来て、手には箱を持っていた。 かけていた音楽がある女性アーティストが出した四枚目のアルバムで、それは気に入って居るみたいだから止めなかった。 「食うか?」って出してきたのはお菓子だった。 見たことがあるフランスの最高級の店のお菓子で、沢山あった。 先に選ばせてくれると言うので遠慮無く選んで食べた。美味しかった。美味しいって言葉で 表せないぐらいに美味しかった。 紅茶缶も持ってきてくれたのでそれも飲んだ。美味しいお茶の入れ方を教わったのでその通りにした。 ケーキを食べて、お茶を飲んで、音楽を聴いて、話して、すっごく幸せで、論文を書くことを忘れてしまった。 口にクリーム付けて食べた。特に美味しかったのはイチゴのタルトだった。 |
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