悪闘L&A


DARK PHASE 3「HALF PAST」

「うん……んっ…!!」
鎖を手から外せるかわからなかった。
それでも、アテナは無理に手から外そうとしたり、倉庫の
壁に身体といっしょに手をぶつけて鎖をなんとかする。
その甲斐あり……

「うっ……はぁ……外れた……………」
鎖は形を崩して、手から外れた。
しかしその代償は、大きいものである。
「無理矢理やったから…手が……血だらけだあ……
それに左手の間接も……へん……」
コンクリートに倒れこんで、そんなことを呟いた。
そしてもう一つ。
「ここが壊れるまで……あと30分」
赤い爆弾…時限爆弾に表示された数字が、それを言ってい
た。
トガイが爆弾を仕掛けた時のリミットは1時間だ。
あれから手の鎖を解くのに、30分使ってしまったことにな
るわけだ。
            ☆
その者たちだ。
「変な奴………だよな。お前」
二人が中にいる倉庫に、壮介は腕を組み、背をもたれて
空を見て、話しかけていた。
「……………………ふうん……」
トガイに。
「まあ、お前がいいなら、いいんだけど」
もたれていた背中を外し、倉庫から離れる。
近すぎては、爆発に巻き込まれる危険があったからだ。
「……それはありがとう………」
口元を緩ませ、すでに爆発の範囲外にいるトガイは
例を言った。

「……空、暗くねぇか?」
青い空、
白い雲。
夜も黒くなるだけか。
そう言われていた今日(こんにち)。
「…なんて割には、雲ゆきが怪しくなってきたなぁ」
空の上は、白いもので覆われ、その模様も
昼の分としては暗くなっていた。
「…ひとっぷり、するか?」
壮介はそれを呟くと、トガイのほうに向き直り、
言葉をもう一つ口にする。
「ところで、本当かよ…?」
「…………?」



「あいつらが………………………………………」



「リリス、リリス、起きて。……いた……手が」
血に赤く染められた手も拭かず、アテナは起きない子を
起こそうとする。
左手首が痛い。さっき無理をして鎖を外したからだ。
「やっぱり、無茶はするものじゃないかなぁ……」
だが、力を封じられた今では、無理をするしかなかった。
こうするしか、手を自由にする方法はなかった。
アテナは、自分の力の無さと今の状態、『死ととなりあわせ』
を改めて感じ、その場にへたり込んだ。



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