悪闘L&A
PHASE4「KU.RO.YU.ME(前)」
「僕には主がいる……」
そこから、トガイの教えは始まった。
その教えというものを、不思議なことに、アテナ、リリス
、
そして壮介ともに、黙って聞くことしかできてなかった。
「その主は……自分の目的を完すために……
僕にあることづけを頼んだ……」
☆
ある時、ある場所、トガイはその主と話をしていた。
その主は金の髪に青いどこかの国の王のような金の貼られ
た
服を着ており、その存在も王というものに近かった。
『この獲物を、捕獲してくれ』
もっとも、その男の考えは、王というものには程遠いが…
。
『……こいつらは……?』
『実験材料……とでもいうべきかな……』
『……どういう女たちだい……』
その時、理由をトガイは当然というべきか解っていなかっ
た。
が、青いコートの男のこの言葉を聞くとそういうことかと
ゆっくり頷いた。
『この者たちの力は強い。現に世界を裏から救っている程
の
能力を秘めた女たち。それを私は逃すわけにはゆかん』
『……ずいぶん、君らしいよ……』
『そうか』
聞くと男は続けた。
『トガイ、お前への頼みはこれだ。
古代人に酷似した遺伝子を持つ選ばれた娘、麻宮アテナ。
その真っ直ぐな心で生まれもったデスティニーに向かい、
愉しさを一つだけにまとめようとした創造主を討った
光の勇者、リリス。
この者を血、肉、全て採ってこい。生死は問わぬ』
☆
「運命に勝ち続け、屈することを恐れない君たちの
血と肉を集める……
そうすれば……今、僕たちに必要なものを……
生み出すことができるんだ………」
「『生み出す』……?」
あいつの目的は解ってきた。
が、このトガイが肝心のところを言ってはいない。
「何が目的なの………あなた達があたし達の血肉をとって
、
それだけで自分たちの目的を達成できるとは思ってないよ
。」
アテナのヒーリングで傷を治したリリスがトガイを
鋭く突く。
その口調はいつもより冷たく、鋭かった。
が、相手の返事は、
「今は話せないな……でも。」
「その目的を考えた人は教えてあげても、いいかな………
…………」
「誰なの……それは」
「……ふ、君と……君はよ……く……知ってる……筈……
」
トガイのその指はリリスとアテナのふたりを指さした。
「………まさか!!」
「そ……『彼』だよ」
「悪闘L&A」11へ
「悪闘L&A」9へ
図書館に戻る