裏ラジオ!
『おりちゅぴ!』
第二十三回放送
〜海辺?あるいは放送局内での恋〜
作者 蓮華さん
チャラッチャッチャッチャ〜♪チャラララ〜♪
チャ〜チャチャッチャッチャッ♪チャラララチャ〜♪
ホープ「こんばんは。今年の夏は何だか、夏って感じがしないホープ・グリーンです」
詩姫「……こんばんは……(考え中)詩姫・ジブリール・アマバ……だ」
ホープ「緊張しなくても大丈夫よ。リラックス。リラックス」
詩姫「……ところで聞いたところに寄るともう一人いるみたいだが」
ホープ「それがね。室伏くん、失踪しちゃったから、フュンフくんに探しに行って貰ったの」
詩姫「失踪って……」
ホープ「女通しで話しましょう。帰ってくるまで」
詩姫「しかし、何を話せばいいのか……」
ホープ「こういう時は話題箱を使っちゃいましょう。テーマが紙に書いてあるから其れを引けばいいの」
詩姫「クジみたいなものか」
ホープ「引いてみるわね」
『テーマ:普段していることについて』
詩姫「普段、か?『ホーリーナイツ』としての仕事とか、隊長代理で会議とか、訓練とか」
ホープ「そう言えばどうして入ったの?『ホーリーナイツ』に?」
詩姫「……隊長に誘われた。その辺りはアイツと同じだ」
ホープ「隊長って言うと……前におりちゅぴに来たことがある……」
詩姫「いや、土方隊長ではなくて私の所はシュフォーネ隊長だ」
ホープ「色々居るのね。隊長って」
詩姫「そう言うことになるな」
ホープ「会議とか、何だか厳しいイメージがあるけど」
詩姫「……そうでもないな(少し遠い目)」
ホープ「そうでもないって言うと」
詩姫「……寝ていたりとか、好きな相手を見つめていたりとか、してる」
ホープ「……何だか、以外ね」
詩姫「そろそろ次の話題に行くか(今度は詩姫が引いてみる)」
『テーマ:好きな相手について』
ホープ「もちろん。室伏くんに決まっているじゃない!!」
詩姫「……とんでも無いものを引いてしまったな」
ホープ「室伏くんは格好いいし、素敵だし、たまーに浮気をすることあるけれど、だけど優しいんだから、それから…」
詩姫「(このまま会話が進んでくれ)」
ホープ「詩姫ちゃんは居ないの?好きな人?」
詩姫「……わ、私は……」
ホープ「どんな人?」
詩姫「どんな人と言われても……その……なんて言うか……」
ホープ「相談ぐらいはのってあげるから、室伏くん並に格好いい?」
詩姫「何て言うか……その、人間離れ、している?ある一面に関しては」
(その時、放送局の扉が開く)
フュンフ「お待たせ。遅れてごめんね。最近は運転絡みの仕事が多いフュンフ・グスヴァスだよ」
室伏「真打ちは遅れて登場だ!!」
ホープ「室伏くん、何処にいたの?」
フュンフ「ジャイロプレーンで探してた。さっきまで仕事入っていたからさ」
【解説:ジャイロプレーンとはジャイロコプターともいう「007は二度死ぬ」「マッドマックス2」などに出てくる、
空のモトクロッサーとも呼ばれていて、オートジャイロ(autogyro)とも呼ばれる。回転翼航空機の一種で,
起動はエンジンの力によるが,その後は空気力によって回転を続ける回転翼によって揚力を得,また別に備えたプロペラによって推進力を得ている。本来,固定翼を必要としないが,小面積の翼を備えるものもある。
……ようするにヘリコプター簡易版だと想ってください(飛ぶ原理は全然違うが)】
室伏「あんな小回りが利くか!町中に」
フュンフ「利くよ。ジャイロはそう言う乗り物だし」
室伏「プロペラがぎりぎり入るか入らないかの狭い路地にジャイロで入ってきてしかもカーブの時は難無く曲がって
その上、わざと倒して俺を捕まえ……そのうえ体制立て直すし」
詩姫「アイツの運転は人間離れしてるから、気にしたら負けだ」
ホープ「良いな。空の旅って、室伏くんもそのジャイロってのを運転して私を連れて行ってよ」
フュンフ「結構簡単だよ」
室伏「おいおい……」
詩姫「アイツと一般人を運転の面で一緒にする方が間違ってる」
フュンフ「ところで今の話題は?」
詩姫「そこに箱があるだろう。引け。話題」
室伏「じゃ、引いてみるか……(引いている)」
詩姫「(良かった…話題が逸れて)」
『テーマ:行きたい場所は何処ですか?』
ホープ「私は海に行きたいわ。夏と言えば海なんだし、ハワイじゃなくても良いから」
室伏「海か……良いな。綺麗な人と……(睨まれているので止める)」
フュンフ「オレはパリダガ行きたいな。あ、有名なレースのことだから、参加してみたい」
詩姫「お前らしいな……私は、ゆっくりしたいところだ」
室伏「いっそのこと一緒に海でも……」
ホープ「むーろーふーしーくん!!」
フュンフ「海か……前に護衛船運転しろとか突然言われたっけ……何でオレのトコばっか」
詩姫「……疲れてないか?お前?」
フュンフ「平気……」
ホープ「私と室伏くんみたいにいつでもラブラブなのも良いけれど、向こうみたいにさりげなく仲が良いって言うのも
憧れるわ……」
室伏「夏だからっていつもの当社3倍以上ははしゃいでいる様な気がするが……」
ホープ「ところで。室伏くんを見つけたときってどうだったの?」
室伏「(ぎくっ)」
フュンフ「へ?えっと……ジャイロで空飛んでて……見つけた時、町中の女の子に見とれてた」
詩姫「空気が……変わった?」
ホープ「……む、室伏くん……」
室伏「やばい……誤解だ。誤解だから落ち着け!!」
詩姫「……さて、終わるとするか。雰囲気が危なくなってきた。何を引いている?」
フュンフ「オレだけ引いてなかったし、テーマが」
『テーマ:貴方の心に一番残っている出来事』
詩姫「話せる雰囲気ではないな。次回……良かったら其れで話してくれ」
フュンフ「詩姫。人任せだ……(机が飛んでくる)げっ…」
ホープ「私というものが有りながら、室伏くんってば……!!」
室伏「誰か止めてくれ!!」
詩姫「それでは……次回をお楽しみに」
フュンフ「おりちゅぴぃ」
室伏「ちゅ……ちゅぴっぴぴ……(椅子が飛んでくる)」
ホープ「教えて貰うわよ。室伏くん!」
フュンフ「ところでさ。今度、ようやく暇が出来そうだしさ。どっか行こうよ(悪気無し)」
詩姫「………そ、そうだな……」