世界規模格闘大会FOWについてのレポート
第七稿
今回は時間がないので手短に書く。
この借家で書くのもこれが最後であろう。
唐突だが、今からあと23時間後にはFOW決勝戦である。
準決勝と決勝戦の間の原稿が少ししかかけなかったのは寂しいが、
私もつらい。何せここの所各地を転々としているもので、
とてもじゃないが原稿を書く暇がなかったのだ。
天井裏のやつは元気である。最近、好物が判明した。
ピクルス、である。やつは今日も、いや、今日はいつにもまして元気。
だが、かくゆう私はここのところ疲労、意気消沈している。
つくづく自分がこのことに足を突っ込んだのがアホだったと、
今さらながらに実感しているからだ。
私がヨーロッパの図書館で本を読んでいると、とある魔術書なるものを
見つけた。
そしてそのなかに書かれていた文章に恐ろしい言葉を見つけたのだ。
例の、鍵穴少年の事である。次のはそれの写しだ。
「鍵穴」
別の世界への扉を開き、混沌と闇をもたらすさきがけたるもの。
万物におけるもっとも恐るべき鍵穴は、精神を閉じ込めたる、
人の頭につくものなり。これすなわち禁忌の法。
これを読んだときの私の感情が分かってくれるであろうか。
全身の毛穴が開いたようなおぞましさだった!
タイプライターを打つにも慣れたが、さすがにこの文を打つのには手が、
手がふりうえる。
だが、私はこういう事態を知ったとしても、行かなければなるまい。
あの街へと。もうとっくにホバークラフトも借りた。
というより、原稿書きをサボっている間に、
じつはまだまだ大量にいろんなことを知ってしまったので、
もう足抜けできないと言うのが本音だ。
いや、もう何も書くまい。
・・・・・・錯覚であろうか、窓の外を透き通った女の子が通った。
とうとうここまできたか、いいだろう。
どこまででもいってやる!
いつにもまして読みづらい文章であると思うが了承してほしい。
それほど私は切羽詰っている。今、ようやく荷造りが済んだ。
銃弾ももう飛んでこない。
と、いうわけで、あとの原稿は私はほとんどかけないと思う。
ので、私の同僚である松前信雄くんと連絡をとっている。
信用できる男だ。
シティでの私の動向と、まだ原稿に書いていない事柄は、
これからかれに書いてもらう。
では、明日、この原稿が読める人間がいる事を祈って!
第八稿レポートを読む
第六稿レポートを読み返す
図書館に戻る