外伝 F・O・W
〜忘れ得ぬ光〜


第3話

作者 神人修羅


外伝 F・O・W 
     第3話 「暗雲」







「お目覚めですか? アダムさん」

「・・・ぬぅ ここは?・・・貴様は確か柳崎の・・・」

「こうしてお話するのは初めてですわね」

「どういうことだ 私はあの時に・・・」

「死んでいますね
 ただあなたほどの使い手を失うのは惜しいですからね」

「ほう・・なら私はクローンか何かか?」

「一種の蘇生術ですよ
 例の『月影なのは』さんがやっていた術の応用ですね」

「・・・・私に生き恥をかかせるつもりか」

「『柳崎の駒として働き戦死してしまった』
 この事のほうが恥ずべき烙印なのでは?」

「私には戦う事しかできなかった
 そしてその戦場こそが私の死に場所にふさわしい

 例えその戦の場が無意味だったとしてもだ」

「戦いこそが全てと
 ・・・ ならば今度は私の為に戦っていただきたい」

「!?なんだと」

「現在 旧千葉地区のほうで少々気になるなるもの
  が観測できましてね、まぁ報告待ちですけれども
  『暦』古参の貴方なら楽しめる物だと思いますよ」

「・・・貴様を信用しろと言うのか」

「まぁ 信用するか否かは ご自由に
 あの『皮肉屋さん』よりは信用できると思いますよ」

「ほう『あの男』を知っているのか」

「・・フフ・少なくとも貴方よりはね」

「! なんだと?」






「飯高様観測データが届きました」

「電磁干渉波の数値から見てもおそらく」

「間違いなさそうね 見つけたわよ 『妖精』さん・・・・」


続く


 
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