もう一つの未来〜もし、この星が…
NO.7
作者 クラッシュさん
| 「うおおぉぉりゃあああぁぁっ!!!!」 ムロフシはいきなりショルダータックルでの先制攻撃を仕掛けた! 化け物達は一瞬で高く飛び上がった。 「…へへっ…」 彼は不敵な笑みを浮かべた。 まるで、自分には勝利が見えているかのようだった… 「フッハッハッハ!!!オマエモ、サッキノ、ヤツラト ソウカワラナイ ヨウダナ!!」 「ふん…下品に笑いやがって、後悔しなっ!!」 ムロフシはしゃべっていた化け物に向けて手を上げた。 …ドンッッッ!!!! 今までしゃべっていた化け物の頭が跡形もなく無くなってしまった。 「ナニッ!?」 他の化け物達はこれには驚いた。 顔を吹き飛ばした化け物の体が空から落ちてくるのを見て、少しガッツポーズをとった。 「見えなかったろ?一種の衝撃波ってヤツさ!!」 ムロフシは得意気に笑った。 「キサマァァァー!!!」 化け物達は一斉に空から急降下してムロフシに向けて降りてきた。 「うらぁぁ!!!!」 それに対抗するかのように一匹の化け物に肘を上にあげてムロフシは突進していった。これはムロフシの技の一つ「92 肘龍」と言う技である。 「ナッ!?」 ゴッ!! 急に飛んできたムロフシに驚いた化け物は見事に攻撃を頬に受けた。 「ざまぁねえな!!……ん?」 飛び上がってムロフシが下を見たとき、他の二匹の化け物はすでに下に待機していた。 「コノ ショウブ ヤハリ ワレワレガ モラッタ!!!」 化け物は降りてきたムロフシに向けて長く鋭い爪で攻撃をした。 「うあぁぁっ!!!」 ムロフシは自分の急所をかばいながら、攻撃を受けている。 「ハーッハッハッハッハ!!」 二匹の化け物はムロフシが苦しむのを見て笑いながら素早く爪での攻撃をしている。 「コレマデノヨウダナ!!」 「…テメェら!足がガラ空きだっつーの!!!」 ムロフシは攻撃されながらも一瞬でしゃがみ、綺麗な円を描くように下段キックをした。 「オォッ!!」 化け物は足をすくわれ倒れた。 「チッ!!」 ムロフシはその間にとっさに立ち上がり、2匹の化け物から目を離さずにバックステップで間合いを広げた。 「(接近戦じゃ、不利そのものだぜ!!トモヤ達もこれにやられたのか!?)」 彼はさっきの攻撃で恐怖を覚えてしまった。 ドンッ! 「…!!」 背中に何かが当たった… ムロフシは後ろの気配に気づかなかった。 背中にぶつかったのは、さっきの「92 肘龍」で叩き落とした化け物だった。 ガシッ!! 化け物はムロフシを掴んで離さない。 「なっ!しまった!!」 ムロフシはジタバタと暴れるが全く離れる気配がない。 「フハハハハ!!ミウゴキガ トレナイダロウ!!」 「クソッ!離せ!!離せっつってんだろ!!化け物野郎!!」 ムロフシが掴まれている間にさっきの2匹の化け物が起き上がり、こっちを見ている。 「(すまねぇ…ホープ……もう、ダメかもしれねぇ…)」 彼は唇を噛みしめた… さっきまでジタバタしていたのが嘘かのようにおとなしくなった… 何故かホープの一言がムロフシの心の中に響いた… ゴメン…しゃべってたいの…でないと……後悔しちゃう…か…ら… 後悔しちゃう…か…ら… 後悔しちゃう… 後悔… 「後悔…?」 ムロフシは口に出してその言葉を言った。 「ハッハッハッハ!!「コウカイ」ダト?アキラメタヨウダナ!コゾウ!!」 「諦める…?」 彼の顔にはさっきの攻撃により、額から左頬にかけて、3本の爪痕が残っている。 血が出ていて、左目を開けられない… 右目で微かに見える…2匹が走ってこっちに向かって来る… 「後悔って…なんだ?」 「ン?」 「俺が…俺が…後悔なんてすると思ってやがるのかぁ!!!」 ムロフシは叫んだ…それと同時に青く暖かい光に包まれた… 「うおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!」 |