を待つ主の館

ファイル8「心、そして」

「残影流星!!!爆ゥ…裂ゥーーー!!」
アンディの懇親の残影流星拳がザルゴスを突いた。
おおきくふっとび、背中にあったガラスにそこを
うちつけるザルゴス。
「……馬鹿な!私とあろうものが!」
自分の失態を悔やむ。
だがそれだけとは思えない。
ザルゴスが油断しただけとは思えない。
「さっき言ったはずよ?心を持つことは『important』
大事なことだってね」
前に出てきたマリーがその言葉を言う。
「…ほざけ!!」
すぐさま立ちあがってマリーに向かって光弾を出す。
自分を貫き通す手段の一つなのか、ザルゴス。
「……なに……」
だがザルゴスは驚いた。
「……不知火流奥義、陽炎の舞……」
舞がいつのまにマリーのとこまできて、陽炎の舞の焔で
光弾を消していたのだ。
「不知火の焔の力、こんなものじゃないわよ!」
そう言うと、舞は肘打ちの体制で回転しながら
ザルゴスに向かう。
「不知火流究極奥義!!」
焔を再び身体にまとって向かう。『超必殺忍蜂』。
再び攻撃を食らうザルゴス。

「くう…」
ザルゴス。彼は確かに強い。
だが負けはそれほど気にはならない。
だがなんだ?この気持ちは!?
心?奴らの『強い奴との闘いを楽しむ』
心なのか!?
私が脅えているのか!?

「借りは返すぜ…」
と、なにかの根元からきそうな奴の声。
「黄金のォ…タイガァーキーック!!!」
「!!」
真正面からくるジョーの黄金のタイガーキック。
「はああっ!!」
ドン、という音とともにそれをザルゴスは真正面から
手で受け止める。
だが、その衝撃は只ものではなく、うけとめた脚ごと。
「うおりゃああああ!!!」
壁にからだを預ける形に。
「ごはぁっ!!」
身体は下を向く。
「…こんなもので…」

「テリー!!」
「YOSHI!!」
マリーと、そしてテリーが、ザルゴスのほうへ
駆けてゆく。
相手も急いで構える。
「……!」
先に仕掛けたのはマリー。ザルゴスの前で飛び上がる。
そして飛び膝蹴りで相手を上にあげ、
「MARY'S…DYNAMITE SWING!!」
ザルゴスにジャイアントスイングが入る。
「TERRY!Are you ready?」
「OK!!」
返事を聞くと、ザルゴスをテリーのほうに放るマリー。
それを見ると、テリーは拳に力を溜め、
地面に必殺の一撃を放った。
「OVER HEAT!!GAIZER!!!!」
トリプルゲイザー。見事に3発が決まった。
奴は床に派手に崩れ落ちた。
            ★
「俺たちの勝ちだな。約束のモン…は自分でいらねぇって
いったんだよな。でもお前も…」
嬉しさと新しい相手と闘えた喜ばしさ。
テリーが言葉を続けようとしたその時。
「テリー…」
テリーの口を止めたのはマリーのその名前を呼ぶ一言と、
今起きはじめた現象だった。
「…おい、どうなってんだ!」
ザルゴスの身体が突然溶け始め、どこかに消えて
しまう。

そして…足音。

「よく闘ったな…生きる価値の無い人間たち。そして…
『私のクローン』よ」
さっきテリーが入ってきた扉を開けて、なんと
ザルゴスがいるのだ!!
「え?な、ど、どういうことだ!?」
さすがに動揺しているテリーに、ザルゴスは『クローン』
にはなかった残酷、かつ冷徹な表情で答える。
「アッハッハッハ…どうしようもない格闘「バカ」だな。
まあいい。教えてやろう。
この招待状のこともあの罠のことも私のクローンも、
貴様たちをここへおびきよせ、力を見て利用できる奴は
利用する…そういう考えだったのだが…」
「貴様ァ!!」
その言葉に逆上してアンディがかかる。
だが、それも。

「…がっ…あ…」
彼にとってはそんな怒りや叫びなどは犬コロの
遠吠えみたいな、いや、もっと価値のない
ものなのか。
一瞬のことだ。アンディの腹から血が吹き出ていた。
「あ…」
悲痛のことに彼の名前も出ず、立ちつくす舞。
「私をクローンと同じに見ぬことだな」
「ぐっ………貴様……」
アンディはザルゴスに一撃でも返してやりたいところ
だったが、動くと痛みが体の芯までつきぬけそうで
立ち上がれなかった。
「その気になれば…」
「!!」
姿が見えなかった。
いつのまにかテリーのすぐ前にザルゴスはいた。
そして膝蹴りをテリーの腹に一つ。
「ウワァ!!」
「人一人」
今度は体を押さえ、胸を拳で突く。
「殺すことなど」
頭を押さえ…

「テリイイイィィィッッ!!!」
その時、悲鳴が聞こえた。



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