超機対戦
#5
レイファーガvsデスファーガ
デスファーガ…遂に起動です。
〜超機対戦〜 レイファーガvsデスファーガ
「……このギャグ話の何処が超機対戦なんだ貴様!
このままでは今まで築いて来た私のイメージが崩れてしまう…!今回は何としてもシリアス路線で行くからな!」
「………へいへい…( `・3・´)」
アメリカ・ネバダ州といえば何を思い出すだろうか?
大半の人は有名なカジノ街ラスベガスを思い出すだろう。だが少数はアレを思い出すかもしれない。
「エリア51」。アメリカ政府がエイリアンの宇宙船を持ちこんで研究、製造しているって言う
ミステリー雑誌のネタに良く出るアレである。が、実はもうそのエリア51は存在していない。
何故かって?答えは簡単だ。私が前に消してやったからだ。
そして私はこのネバダに再びやって来た。雌雄を決する為に…
「定刻通りに来てみれば人っ子一人いやしない…」
私はデスファーガの操縦席に居た。そして些か不愉快になっていた。
1週間前送られて来た1通のメール……いや、『あの事』を思い出す。詮索は止めておこう…
ともかく私は言われたとおりに決闘に応じる為、デスファーガに乗ってここにやって来たのだった。
「まさか恐れをなして逃げたのではないだろうな…」
その時だった
ドガァァァァァァァン!!!!
轟音…驚いて辺りをモニターで見回す。するとそこには9体の巨人が居た。
「……一体だと聞いていたが?」
否。
良く見ると違う。噂のRAY-FAGAでは無いようだ。簡易化された装甲。翼の変わりに取り付けられたブースター。
「…量産型と言った所か…舐めた真似を…」
私は瞬時にそれらが量産型であると察した。そしてそれに呼応するかのごとく何処からともなく声が聞こえた。
「その通り。これらは全てRAYの量産型です。」
まだ幼さが感じる少女の声だった。
「名前はSOL-FAGA。量産型ですがそれなりの能力は持ってます。」
「試すつもりか…」
「同じFAGAと言う名を持つそのロボット…RAYの宿敵に相応しいモノか…見せて頂きましょうか。」
少女の声が切れた。と同時にSOL-FAGAは一斉に戦闘体制に入る。
「良いだろう……3分で片付けてやる。」
ディヴァインはそう言うと操縦のスティックを握り締めた。
GAAAAAAAAOOOOOONNN!!!!
一体のSOL-FAGAに狙いを定め、ソレに向かって突進する。
間合いが一瞬で狭まられる。細部が肉眼で確認できるほどに。
「まずは一匹。」
ソレと同時にデスファーガの手刀がSOL-FAGAを撃ち貫く。
紅蓮の爆炎に包まれるSOLを後目に次の獲物に向かって突進していく。
残り2分34秒―
SOL-FAGAも警戒をしてか内蔵式のバルカンで弾幕を貼る。だがデスファーガには無意味だった。
SOL-FAGAのカメラに黒い煙の中紅い眼のシルエットが映し出される。その瞬間カメラの映像は途絶えた。
再び爆炎。SOLの頭部を持ったデスファーガが姿を現す…
残り2分14秒―
三体のSOLは瞬時にパーティを組むと、連携攻撃を繰り出した。後方射撃、支援攻撃、そして接近して一気に叩く戦法らしい。
ディヴァインはその戦法を即座に見抜くと。『武器』を取り出した。禍禍しい黒の棒に巨大な赤い刃。所謂『大鎌』と呼ばれる武器だった。
その鎌で三機のSOLを次々と『駆逐』して行くデスファーガ。紅蓮の炎と黒い煙の中現れたソレは正しく『死神』そのものだった…
残り1分30秒―
「残りは後4体か…」
4体のSOLは大鎌に警戒してか遠距離攻撃に切り替えたらしい。
デスファーガの力を持ってすれば倒すのは容易いが一体一体相手にしてては約束の3分には間に合いそうに無い。
「これでラストだ…」
デスファーガが禍禍しい光に包まていく。
そして次の瞬間だった。一閃の光が辺りを薙ぎ払った。
「……二分で十分だったみたいだな。」
ディヴァインは笑みを浮かべ呟いた。デスファーガの周りには既にSOLの姿は無く、『SOLだったモノ』が転がっていた。
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