SNKvsCAPCOM

ROUND3:「決勝開始!」

作者 タイ米

 準決勝が終わった。
 前回の試合で、かなりの傷を負った紅丸が担架で運
ばれてきた。
 彼の側に寄る京。
「紅丸、大丈夫か!?」
 目を開ける紅丸。
「ああ、京か…。済まねえ。こんな失態さらしちまっ
て…」
「な、んなこたぁ、どうでもいいって!」
「それより、京。あの『リュウ』って男には気をつけ
ろ。奴は相当強い…」
「わかってる。絶対、優勝してやるからよ!」
「心して行くんだぜ。強さだけなら、テリー達にもヒ
ケは取らない…」
「わかった、紅丸。あとはゆっくり休め…」
「ああ。期待してるぜ、京…」
「任せときな!」
 そう言うと、運ばれる紅丸を見送り、京はグローブ
を締めなおした。
「リュウか。今までの相手とは訳が違いそうだ。こっ
ちもそれなりに気を張って行かないとな!」

 リングアナが決勝の開始を伝える。
 ここまで勝ち残ってきた両雄、草薙京とリュウが呼
ばれた。
 会場は割れんばかりの大歓声で包まれた。
「草薙さ〜ん! 頑張って下さい!!」
「京! ファイト〜!!」
 客席から、応援に来ている真吾とユキの声も聞こえ
る。
 だが、京はそれに耳を傾けながらも、目はずっと、
リュウを睨んでいた。
 京の闘志が伝わってくる。
 対するリュウも、京の視線に怯む事はなかった。
(さっきの彼も凄かったが、この男はそれ以上に凄そ
うだ。こちらも持てる限りの力を全部出そう!)
 両者が構える。

 試合の始まりを告げるゴングが鳴った。
 両方とも、同時に飛び出していった。
「ムンッ!」
 先に攻撃を仕掛けたのはリュウだった。
 京はそれをすんでのところで、横にかわす。
「そらっ!!」
 隙を見て、京が反撃に転じる。
 リュウは、それをガッチリとブロックした。
 まさに一進一退の攻防。
 両者共に主導権を簡単には渡さなかった。

「ていっ!!」
 リュウの攻撃を今度は下に避けた京は、そのまま懐
に潜りこんだ。
「よし! 草薙さんのチャンスだ!」
 真吾が叫ぶ。
「ボディが甘いぜっ!!」
 炎を纏った渾身のフック、荒咬みがリュウの腹に突
き刺さった。
「ぬぅっ!!」
 ボディへのダメージ+火炎の熱さで思わず、表情が
歪むリュウ。
「まだまだぁっ!!」
 流れるような派生技で一気に畳み掛ける京。
 場内が一気に湧く。
 辛うじて、リュウはダウンを回避するも、京はまた
もや近くの距離で勝負を挑む。
「そらっ! そらっ!!」
 会場中が『草薙コール』で包まれる。
 リュウは防戦一方だった。
「どうしたよ! 紅丸を倒したお前の実力はそんなも
のなのか!?」
 京のアッパーでリュウのガードが弾かれた。
「これで終わりにしてやるぜ!!」
 二人の間に火柱が上がる。
「最終決戦奥義・無式!!」
 京が決め技を放とうとした。
 が、そこには既にリュウはいなかった。
「な!?」
「ここだ!!」
 振り向いた時には、リュウの攻撃が京に襲い掛かっ
ていた。
「真空竜巻旋風脚!!」
 紅丸戦で見せた技とは違い、その場で何度も何度も
空中の回し蹴りを続けざまに浴びせていった。
 その威力は、竜巻旋風脚の比ではなかった。
 あまりの衝撃に吹き飛ばされる京。
 地面に強く叩きつけられる。
 場内からはどよめきが起こった。

 紅丸だけでなく、京までも…。

 そんな事が、観客の頭の中を過ぎっていった。
 だが、京はそんな不安を吹き飛ばすかのように、す
ぐ立ち上がった。
 観客も一安心といった感じだった。

 口の辺りに流れる血を拭う京。
「さすがは紅丸を破っただけあるな。やっぱ、一筋縄
じゃ行かねぇか…」
「まだまだ、俺はこんなものじゃない!」
 リュウが構える。
「そうかい。なら、あんたの全力、見せてもらうぜ!」
 京が突っ込む。
 リュウも足に力を溜め、突っ込む。
『おぉぉぉぉぉぉぉ〜っっっ!!』
 両者の戦いはますます激化するのであった。


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