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ROUND7:「シャドルー」

作者 タイ米

 真吾の前に突如現れた、謎の女学生、さくら。
 しかも、男達は彼女に対して、尋常ならざる反応をし
ていた。
「と、とりあえずあっちはたった二人ぼっちだ! 俺達
がまとめてかかれば敵じゃない!!」
「ああ。数で攻めて、一気にカタをつけてやる!!」
 男達が二人に襲い掛かってきた。
 身構える真吾とさくら。
「よし、行くよ!!」
 さくらが声をかける。
「はい!!」
 真吾が返事をすると、二人とも男達の方へ同時に向か
っていった。
「このガキが! この人数相手に真正面からやりあえる
と思っているのか!?」
「そんな事、やってみなくちゃわからない!!」
 真吾が敵の一人にボディを入れる。
 悶絶する相手。
 さくらも襲い掛かってくる相手を次々と薙ぎ倒してい
く。
 たくさんいたはずの男達も、短時間でほぼ全滅してい
った。
「つ、強い!!」
 まだ意識のあった男の一人がそう呟いた。
 その人物に真吾が近づく。
「教えていただきますよ。あなた達は一体何者なんです?」
「そ、そいつは俺の口からは言えないぜ。仲間を売るよ
うな真似はできないからな…」
 男は断固として口を割らない。
「なるほど。素晴らしい忠誠心だな、『シャドルー』さ
んよ…」
 男の背後で声がした。
 振り向く男。
 その時、彼の首が何者かに抑えられた。
「紅丸コレダー!!」
 男の体に電気が走り、彼は気絶した。
「べ、紅丸さん!?」
「よ!」
 倒れた男の先には、リュウとの一戦で負傷したはずの
紅丸がいた。

 京が寝ている治療室に着いた紅丸、真吾、さくらの三
人。
 そこで真吾は、襲ってきた男達の正体が『シャドルー』
という組織の者達だという事を知る。
「『シャドルー』?」
「ケンさんという人から聞いたんですけど、闇の世界で
いろいろ悪さをしている組織らしいんですよ」
 さくらが『シャドルー』の事について話す。
「私もその組織の人達と、何回か戦った事があって、そ
れでマークされるようになったんですけど…」
 さくらの話を聞き、真吾は、さっき何故『シャドルー』
の人間が彼女に、あんな反応を示したのかが理解できた。
「その悪さは、この大会の中でも起こそうとしたらしい
けどな…」
 今度は紅丸が話す。
「どういう事です?」
 真吾が尋ねる。
「実は、俺がここに行こうとした途中で、偶然、『シャ
ドルー』の連中を見かけてな。何とか、俺一人で退治し
たが、どうも京を狙ってるっぽかったんだ」
「草薙さんを!? そう言えば、あいつらも草薙さんに
ついて聞いてきたな…」
「倒したついでに、仲間の一人から、それなりに詳しい
情報を聞いてきた。まず、間違いないと言っていいだろ
う…」
「『シャドルー』という組織が草薙さんを…。何故!?」
 真吾が呟いていた時、紅丸が彼に尋ねた。
「おい、真吾。ところで、ユキちゃんはどうしたんだ?
一緒じゃなかったのか?」
「ユキさん。あ!」
 戦いの事で夢中になってて、忘れかけそうになったが、
ユキは戦いの際、突然現れた金髪の少女に攫われてしま
ったのだ。
 真吾はその事を、紅丸に伝える。
「何だって!? マジかよ! それはかなりヤバイじゃ
ないか!!」
「すいません! 俺も『シャドルー』の人達と戦うのに
夢中で…」
「いいって。お前を責めたところで、ユキちゃんが戻っ
てくるわけじゃない。それより、どうやって取り戻すか
だ」
 真吾はあの時の事を、必死になって思い出そうとする。
「彼女の口ぶりから、やっぱり『シャドルー』の人間な
んじゃないかなって思うんですが…。喋ったのは一言だ
けだったんで、何とも言えないっす」
「とりあえず、『シャドルー』の奴らに聞いてみないと
わからないってわけか…」
 紅丸が呟く。
 その時、さくらが突然、話し掛けた。
「あの。もし、彼らが草薙さんという人を狙ってるとし
たら、リュウさんも危ないと思うんです」
「リュウが!?」
「『シャドルー』は前々からリュウさんの力を狙ってま
したし…」
 紅丸がハッとした感じで、急に立ち上がる。
「何で、その事を早めに言わないんだ!!」
 三人が急いで、リュウがいるはずの治療室に向かう。
だが、中に入った時は既に、そこはもぬけの殻だった。
「しまった。先を越されたか!」
 念の為、大会のスタッフにもリュウについて聞いて回
ったが、有力な情報は得られなかった。

「たく。とんでもない事を考える奴がいたもんだぜ…」
 紅丸が愚痴をこぼす。
「ところで、これからどうするつもりです?」
 真吾が尋ねる。
「とりあえず、俺らじゃどうしようもない。セスに頼ん
で、奴らの事を調べてもらうとするか…」
「ああ。あの人なら、いろいろ情報を得られそうですし
ね…」
 その時、三人の背後から声が聞こえた。
「何、コソコソ話してんだ!?」
 振り返る三人。
「き、京!?」
 そこには、怪我からまだ回復しきれてない京の姿があ
った。



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