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ROUND8:「陰謀」

作者 タイ米

 目の前に京がいる事に、驚く三人。
「な、何でここに!?」
「お前らが、俺の前でコソコソ話してたからな。内容は
全て聞いちまったよ…」
「じゃ、ユキさんの事も…」
「ああ…」
 京の目が変わる。
「お前、何を考えてる!?」
 紅丸が尋ねる。
 目がネスツを追っていた時のものと、全く同じだ。
「決まってんだろ! ユキを取り戻す」
「馬鹿! まだ『シャドルー』がやったっていう確証は
ねぇ!」
「だが、奴らは俺を狙ってんだろ! だったら、どっち
にしろ行かなきゃならねぇ!!」
「何の情報もないのに、行ってどうする! 下手に動い
たら、逆に捕まりかねないぞ!!」
「その方が奴らの基地に一発で入れる。かえって好都合
だぜ」
「おい、京!」
 紅丸が、京の胸倉を掴む。
「なんだ、やろうってのか!?」
「ふ、二人とも止めて下さい! こんな事してたって、
事態はよくなりませんよ」
 真吾が二人をなだめる。
「とりあえず、『シャドルー』の詳しい情報に関してな
ら、私も探ってみます。知り合いに、広い情報網を持っ
てる人がいるので…」
 さくらが言う。
「あんたは?」
 京が尋ねる。
「春日野さくらといいます。リュウさんの弟子、という
か追っかけですけど…」
「なるほど。真吾と同じようなものだ」
「ちょ、草薙さん!」
 その様子を見て、紅丸が笑う。
 真吾は紅丸の笑いを止めようとしつつも、さくらを見
て、ある事を思った。
 自分と同じ、憧れの存在がいて、その人の技を会得し
ようとしてたら、彼女がさっき、『波動拳』を使ってい
たのも納得できる。
 それがわかった時、真吾はさくらに対して親近感を覚
えた。
(彼女も頑張って『波動拳』を会得したんだ。俺もその
うち炎を…)
 真吾は拳を固く握り締めた。
「おい、真吾! 置いてくぞ!!」
 彼を我に返らせたのは、師匠でもある京の言葉だった。
 三人とも、かなり先の場所にいた。
「ちょ、皆さん! 待って下さいよぉ!!」
 真吾が三人のもとに走って向かう。
 四人の姿を、月明かりが大きく照らしていた。

「草薙の捕獲に失敗したようだな…」
 黒いマントの男が口を開く。
「申し訳ございません。途中で邪魔が入ってしまい…」
 金髪の少女が言う。
「別に良い。リュウはこの通り、我々の手にある。そし
て、草薙の女もだ。奴が現れるのも時間の問題だ…」
「草薙は来ますか?」
「奴は来る。私の未来予知に、奴が我々のもとに現れる
像が描かれているからな…」
 黒マントの男が、リュウと一緒に眠っているユキを見
た。
「草薙の力。我が物にするには、この女が十分に機能し
そうだな…」
 彼女を見ながら、黒マントの男は不敵な笑みを浮かべ
ていた。



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