塗られた歴史と

ラウンド2「炎と炎」

「散れぇぃっ!」
先に仕掛けたのは柴舟の闇払いだ。
「遅いんだよ!」
しかし、なんと『そいつ』も闇払いで応戦、
結果は相殺でドローに。
しかし、そこからの先制も柴舟であった。
「これを、食らえいっ!」
一気に走ってきて、荒咬みを出した。しかし。
「軽すぎんなぁ、オイ」
逆にあちらの毒咬みで荒咬みを止められていた。
(なんと…草薙の技を完全に使いこなしておる…
そういえばさっきの大蛇薙も…それに、炎も…)
柴舟は単にそう考えることしかできなかった。
「落ち込んでるんならこっちからいくぜ!
裏・百八式・大蛇薙ィィィッ!」
「ぐおわぁぁぁぁっ!!」
今度はフルパワーの炎をまともにくらい、倒れた柴舟。
「チェッ。草薙の剣も、錆びた剣だな、こいつは…」
そいつがそんなセリフを吐き捨ててどこかへ行こうとした
その時。
「ま…て…聞きたいこといくつかがある…」
大蛇薙のダメージで最早動けない身体の柴舟だったが、
そいつには聞きたいことはあったので、なんとか
起き上がっている。
「なんだよ」
「一つはお主は『あの一族』なのか」
「…そういう、ことになるか」
「もう一つ、お主の名は、『桐生』…なんという?」
柴舟が聞くと、そいつー青年は笑って答えた。
「…桐生……『功(こう)』だ…」
足元に倒れている、闘いで倒した敵を見下げながらー…
そして桐生は今度は京を探しに草薙家をでようとした。
しかし、家を出る前で足が止まってしまった。
さっきの敵、柴舟が、こんな事を喋ってきたからだ。
「フッ、お主、草薙京に会うつもりじゃろ。だが、
お主が奴の場所を見つけようとしても時間の無駄に
なるだけじゃ。今いる場所を教えて欲しいか?
…もっとも、奴に勝つ自信があれば、の話じゃが?」
「…ふざけてんのか?勝つ『自信があれば』だぁ?
俺は勝つんだ…そして殺すんだ!草薙をな!」
言葉を聞くなり倒れていた柴舟の胸倉をつかんで
ムリヤリに起きあがらせた桐生。かまわず続ける柴舟。
「若いな。桐生の者。いいだろう、教えてやろう。
京がいる場所を」

桐生は柴舟から京の居場所を聞くと、すぐに家から
走り去っていった。
怪我をこらえて部屋に戻る柴舟。
戻ったあと、こんな事を考えていた。
(京よ…封印されていた歴史が動きだそうとしておる…
このことは、お前には話してないが、お前なら絶対に
なんとかできよう…負けるな、京よ)


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