波間にて


「革命だ―――!!!」

もうなにがなんだか筆者も分からなくなってきているこの状況。
ひとまず、音声だけ、お楽しみください。

「4番!エースのジョー!!いきま―――すっ!!」

「アムロ、ガンダムいきま――す!」

「か―――っ・・・うまいねえ・・」

「わかるか?トルーパー!
 ぼくらはね、そりゃたしかに役に立たないかもしれないし、
 使い捨てかもしれないけどっ!でもおっ!!
 真紀様の事をいっつも想ってだねえっ!!!!」

「一句できた――!!!
 ・・・・・・・・・・・・・忘れた。」

「ろっこーおろしいきまーっす!!」
「ならこっちは東京音頭だーっ!」

「むかしっから・・オレはやる気が無くて、説教もされたけど、」
いきなり、トルーパーが愚痴り出した。

「それでも生きていけるって分かってるし、
 いつくたばってもいいようになってるし・・・」

「腹はくくってあるわけですか。」
ただ一人この大騒ぎに入っていない9月嬢が答える。
「そ!そーなんですよ・・そのつもりなんです。つもり・・つもりでねえ・・」

「5番!組み体操!!ピラミッドいきま―ーすっ!!」
「わ――!!」

ひまわりたちが中国雑技団も驚きの速さでピラミッドを作る。

「けど腹くくっていようがいなかろうが、こんな体になってもまーだ、
 いまだに死ぬってのがいまいち分からん。
 この前スカイダイブしたときも、
 さすがにだめかなーって思ったときも、丈夫で、生きてる。
 うははは・・
 オマケに自分の構造すらも分かってないのに好き勝手してるし・・」
ピラミッドが崩れて、プロトの言葉も詰まる。

「・・・ねーねー、このアイス誰が食うの?」
「さあ。」

「なんか異常においしいよっ、この肉っ!!」
「ただ一つの欠点は何の肉だか分からない事だーねっ。」

「とにかくっ!ぼくらは働いているわけであって――っ!!!」

「その自分の体を使った自分の仕事がね、何につながってるのかなんて考えもしてない、
 たとえばオレは今朝爆弾磨いてたじゃないですか?
 その磨いた爆弾がどこでどんな風に使われてるのか、とか、
 6月氏の予定とかそーゆーこともまるっきし考えてないんですわ。オレは。」


「この店の人・・迷惑だろうねえ・・」
「いや、はてしなく遅いって。」


「ま、自分が阿呆だって分かってるし、なにをしてるか知ってるし・・
 考えてないだけでね。」


「6番!エースのジョー、行きますっ!!」


「そんな手前の事も周りのこともわかってない自分は、
 今、世の中のどんなポジションにいるんでしょーねえ・・」
「少なくとも、御幸せなポジションにいるとはおもいますよ。」
寿司をぽいっと口に放り込みつつ9月嬢は丁寧に言う。
「・・・・そいつはどおおも、ありがとうございまさあ。」


「・・・・そーいえば明日も仕事だねえ・・」
「そーいえばね・・」

自分のいる場はどこか、波の上か、潮騒か、渦の中か、目立たない波間か。


不意に、プロトがぐぐぐっと酒を飲み干し、景気良く息をはいた。
「飲みます?」
「弱いので、けっこうです。」
「さいで。」

もう一杯、少しずつだが飲み干す。

楽しい。

・・・・・・・けど、じわじわとだが、恐怖感。

「お会計どの位するとおもいます?」
「さあ、どうでしょうね。」




(ちょっとやりすぎか?と、ひとしきり作者後悔)


 


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