ルリルダイアリー
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| =なかよし?= いつの間にかむーちゃんは、みんなと仲良くなっていた。 一番懐いているのがデストだと想う。真っ白な虎で、私みたいに色素が薄いんだけれど 氷の息を吐くことが出来る。それに爪も長いから、切り裂くことが出来る。 ファムもミユキもそうだから、エビちゃんだってそうだ。 でも、エビちゃんは今ではヴェノと呼ばれている。 エビちゃんは元々、作っていた時に入っていたカプセルの番号が AB−1087だからエビちゃんだったんだけど 何でかむーちゃんがヴェノって呼び始めて、エビちゃんだって、 自分の名前がヴェノだと想ったのか、そう呼ばないとこない。 白鳥型のファムと巨大エイのミユキと巨大蛇のヴェノ。だけど 唯一と言っていいほど懐かないのがレイダーで、逢うたびに喧嘩をしている。 ユディが言うには”あれは仲良くなったと言うより…順位を至らしめたと言うか……”と 言っていた。今度はサイを作るつもり。 =夏風邪を引いた= 朝から頭がぼーっとしていて、ふらふらしたのだけれど、デストと一緒に話し合いにいった。 デストは私のことを心配していたけれど、大丈夫だよって頭を撫でた。 教授とディヴァインがいつものように言い争いをしていた。恒例行事みたいだ。 何だか声が聞き取り辛い。ぼんやりしてきた。 机の上に突っ伏すと、ひんやりとした机が良かった。 息をしているのもきつくなってきた。 何だか教授とディヴァインの声が遠くなっていく………。 =ぼんやりした= 眼を覚ましたら、ラルシャお姉ちゃんとアーリィちゃんが居た。私は倒れてしまったらしい。 アルビノ体質の私は体が弱くて、前よりは良くなったんだけれどまだ弱い。 紫外線とかが苦手で帽子とかを被ってないといけない。 部屋で寝かされていた。話を聞いたら、倒れたのに気付いたのがデストでその後で むーちゃんが気付いてくれて、それを聞いた後でラルシャお姉ちゃんが珍しいものを見たと言った。 教授とディヴァインが面食らったんだって。 私が倒れたこともそうだったんだけど、私が倒れても教授とディヴァインは言い争いをして 怒ったデストがディヴァインに襲いかかって噛みつこうとしたんだけど、むーちゃんがそれを止めて その時に”こんな下らない奴等ほっとけ”何て言ってそのまま私を運んで出て行っちゃったんだ。 ラルシャお姉ちゃんが、久しぶりに教授のあんな顔を見たし、ディヴァインのあの顔は写真にでも 取っておけば良かったって言っていた。 後でお礼を言っておこう =外には= アーリィちゃんが言うには外にはレイダーが居るみたいだ。それとデストもいる。 ミユキやファムも出たがっていたみたいだけれど、レイダーが一番煩かったみたいだから 外でレイダーが居てくれるみたいだ。心配して貰えるって嬉しいな。 看病にアーリィちゃんがしばらく居てくれるみたいで、ラルシャお姉ちゃんは診察を終えると 何かあったら連絡するのじゃと言って出て行った。ラルシャお姉ちゃんだって忙しいのに 私の診察とかをしてくれている。 迷惑をかけてごめんなさいと言ったら、身体を治すことに専念せよと言ってくれた。 ラルシャお姉ちゃんは部屋を出ようとして、廊下を見て、それからしばらくして部屋を出た。 何とかご飯を食べて、薬を飲んで眠ってしまった。速く治ると良いな。 =お見舞い= 二日ぐらいして、熱は下がってくれた。ラルシャお姉ちゃんの薬とアーリィちゃんの看病のお陰だ。 だけど、二日間誰もお見舞いに来てくれなくて、ようやく来てくれたのがユディだった。 アーリィちゃんはこの時、色々と取りに行ってくれていた。うさぎのリンゴが食べたいっていったら、 ナイフで剥いてくれたけれど、ホンモノのうさぎみたいにリアルだったから、 食べられなかった。 お見舞いに来てくれなかった。って拗ねたら、障害が居たんだ。何て言ってた。 聞いたら、レイダーがお見舞いの人を追い返していたらしい。特にヘル兄ちゃんとむーちゃんは 争って怪我をしてみたいだ。レイダーも怪我をした。 ユディは考えるようにして言った。 ヘルレイオスの奴は軽傷で済んだんだが屯雲と蝙蝠、思う存分暴れてたぞ。 気付かなかった。いっぱい寝ていたせいかもしれない。 ユディは他にもリンゴを食べたいかとか言いながらさくさく切っていったけれど リアルな猫とか犬とか作られても、食べるのが…… =良くなってきた= ベットから起きあがれるようになって、ラルシャお姉ちゃんがもう少しで診察に来てくれるって事になって 待っていたら何だかあちこち手当てされているむーちゃんが来た。 お前の所の蝙蝠何とかしろとか言いながら、欲しかったぬいぐるみを持ってきてくれた。 テディベアで大きい奴。 レイダーはシェイドが取り押さえたんだって。 静かにしておいて欲しかったのはそうなんだけれど、だからといってみんなに攻撃しないで欲しいな。 普段は聞き分けの良い子なのに 運んでくれてありがとうって言ったらむーちゃんはちょっとだけ笑って それからラルシャお姉ちゃんが来て、診察をするから出て行けとむーちゃんにいった。 聴診器も当てないとダメだからね 肺炎にならない時に治って良かった。治ったら色々とやりたいことがあったんだ。 =いつもの日常= ようやく復帰出来て、いつもみたいに教授とディヴァインが口げんかして、 ギルティが教授の椅子を壊して雷の直撃を何度も受けていたりとか 天保院さんが笑みを見せながら、ユディに今日は最悪の日ですよ。フフフ……とか笑っていて 肩をすくめながら俺は占いは嫌いだって言いながら気にしているとか シェイドが考え事をしていてアーリィちゃんが持ってきた冷たい麦茶を頭から被って 何だか動揺していたとか じさまとラルシャお姉ちゃんがお茶を飲んでいたりとか、 ジェロニモは居なかったけど ヘル兄ちゃんとむーちゃんが話していたりとか 久しぶりに復帰した今日はのんびりしすぎて怖いぐらいの日でした |
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