ルリルダイアリー
10
| =ごろごろ= 今日は何もなかったから、久しぶりにラボでごろごろしていた。私にくれた広い部屋で、一通りの器具が揃っている。 貰ったハロと動物たちと寝転がっていた。CDを聞きながら、こうしているのも嫌いじゃない。 開発をしていて、ようやく終わったから、ハロのモモ、桃色だからモモって言う安易な名前を付けたのだけれど 一番お気に入りで、遊んでいたら、ドアが開いた。見たら、眠そうにしていたむーちゃんだった。 この部屋が一番寝やすいとか言うのでむーちゃんは部屋に入ってくる。入ってきた途端にラジカセを蹴飛ばした。 蹴飛ばされたラジカセは曲を流さなくなった。ヘル兄ちゃんのバンドのXの新曲だったんだけれども、 それから、勝手に通販で買ったエアーマットをふくらませていた。仮眠を取る時によく使って居るんだ。 私の部屋にあるのはふくらませるソファーとかだったりするから、 某宇宙開発事務局が作った薄いけれど暖かいシートはいる?って聞いたら、いらないと素っ気なく言ったから そのまま横になってむーちゃんは寝た。疲れていたみたいだったけれど、私は静かにごろごろしていることにした。 ヘル兄ちゃんが”寝ている時の屯雲には近付くな”と言っていた。どうしてなんだろう? うーん、寝起きが……悪いのかな?試しに、今度ガムテープでも口に貼ってみようかな。 =やる気を出させる= 教授に用事があったので、会いに行ったら、通信をしていた。”捨て駒にするみたいですから”と言っていた。 誰と話していたのかと聞くと、シェイドだって教えてくれた。シェイドは専用ヘリコプターを持っている。 シェイドのことを捨て駒にするの?と聞いた。そうすると教授は笑って ”そう言うとシェイドくんはちゃんと戻ってくるんです。それにディヴァインのせいにしましたから” 何て言っていた。 進入させた所って凄く難しいところで、他の組織の人が進入しても帰ってこなかったんだって。 そう言うのが得意なシェイドだけれど、念のためって事らしい。 多分、”貴方のことをディヴァインは捨て駒にするみたいですから”とでも言ったんだろうか……。 ディヴァインも気の毒だけど、シェイドも気の毒な気がした。 =アーリィちゃん= アーリィちゃんは十三人の幹部の中で最年少だ。見た目が私とそんなに変わらないけれど、 実はアンドロイドで起動して二年ぐらい。アーリィちゃんについて教授とディヴァインが言い争いをしていた。 二人が言い争いをすることって珍しくないけれど、あの時、ちょっとだけ見たんだけど、怖かった。 にらみ合いをしているって言うんだろうか。下手すると雷と人工衛星が争うような。 どうしてだか、未だに解らないんだけれど。 でも、アーリィちゃんのお菓子は美味しい。私もこんな風に料理が出来たらいいな。 =怖いもの= テレビで心霊写真を見た。騒いでいて煩かったんだけれど、幽霊を吹っ飛ばす人とか信じていない人とか 回りには多い気がする。私は居るんじゃないかな?って感じだけれど。 幽霊よりも怖いものっていっぱいある。 ギルティとか殺人衝動が入ったユディとか本気でキレたむーちゃんとか、絶対零度の笑みを見せてる教授とか ユディは理由なき殺人衝動を持っていて、前にカオス理論って言う、ランダムなものにも実は法則があって それを利用して計算するって言う方法で殺人衝動を計算しようとしたけれど、少ししかできなかった。 殺人衝動が入ると何でも殺しちゃって、眼が金色みたいになって、前に一緒に頼まれごとを果たしに言ったら その時に発動して、むーちゃんが戦線離脱を手伝ってくれなかったら今頃はこれを書いていなかっただろうし キレたむーちゃんも怖いし、ギルティは居るだけで怖いから、笑いながら人を斬るとかするし、 包帯も怖いし、眼とかペットのタランチュラとかも、全部が怖い。 未だに話す時は誰かが隣にいないと話せないし、睨み付けられたりするのは嫌だ。 だけど、一番怖かったのは、ここに来る前にいたあの場所での白衣のひとたち、大人だった。 無表情に、あるいは楽しそうに実験結果を語っていたけれど、 死んだ私の友達……彼奴等にとっては実験サンプルだったんだけれど……を調べるために解剖した時 休みの日には買い物に行きたいなとか、たいしたデーターが取れなかったとか それが嫌で嫌で、最後は壊しちゃったけれど 書いていて怖くなってきた。誰かこないかな? |
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