の絆

作者 恵駆

第一章「引かれ合う運命の糸」


     ※

 それから1週間後。

 とある街のベンチで、1人の少女が街を行きかう人々を眺めていた。

「……フゥ……」

 目を閉じて、小さく深呼吸をする。
 腰まであるストレートの銀髪が、少しばかり風に揺れる。
 少女の名はXX。
 彼女は今日、ここである人物と会う約束をしていた。
 すると。

「お姉ちゃーん! どこー?」

 通りの向こう側から、帽子を被り、両手にクレープを持っている1人の少女が、走りながらやってきた。
 帽子の間から、ペイルブルーのロングヘアーが見える。
 少女の名はクーラ−α。
 XXの姿に気付いていないのか、クーラ−αはクレープを手にしたまま周りを見回していた。

「ここよ、クーラ」

 手を振るXXの姿を見て、クーラ−αが一直線にやってくる。

「お待たせ〜! おやつ買って来たよ〜」

 そう言いながら、クーラ−αは買ってきたバナナクレープをXXに差し出した。

「ありがとう、クーラ」

 にっこりと微笑んでクレープを受け取ると、XXは自分の隣に座ってイチゴクレープを幸せそうに食べているクーラ−αを見ていた。
 その視線に気付いたのか、クーラ−αはXXの方を見た。

「お姉ちゃん、食べないの?」
「え?」
「もしかして、バナナ嫌いだった?」
「そんなことないわよ」

 そう言いながら、XXもクレープを一口かじる。

「うん、おいしい!」
「ほんと!?」
「ほんとよ」
「えへへ、よかった♪」

 口の周りに生クリームをつけたまま満面の笑みを浮かべるクーラ−αに、XXは苦笑した。

「ほら、口の周り、クリームだらけよ」
「む……」

 ハンカチでクリームをふき取ってもらうと、クーラ−αは少し照れたような表情で顔を赤くして微笑んだ。

「ありがとう、お姉ちゃん」
「もう少し落ち着いて食べなさいね」


 

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