氷炎の絆
作者 恵駆
第一章「引かれ合う運命の糸」
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| ※ それから1週間後。 とある街のベンチで、1人の少女が街を行きかう人々を眺めていた。 「……フゥ……」 目を閉じて、小さく深呼吸をする。 腰まであるストレートの銀髪が、少しばかり風に揺れる。 少女の名はXX。 彼女は今日、ここである人物と会う約束をしていた。 すると。 「お姉ちゃーん! どこー?」 通りの向こう側から、帽子を被り、両手にクレープを持っている1人の少女が、走りながらやってきた。 帽子の間から、ペイルブルーのロングヘアーが見える。 少女の名はクーラ−α。 XXの姿に気付いていないのか、クーラ−αはクレープを手にしたまま周りを見回していた。 「ここよ、クーラ」 手を振るXXの姿を見て、クーラ−αが一直線にやってくる。 「お待たせ〜! おやつ買って来たよ〜」 そう言いながら、クーラ−αは買ってきたバナナクレープをXXに差し出した。 「ありがとう、クーラ」 にっこりと微笑んでクレープを受け取ると、XXは自分の隣に座ってイチゴクレープを幸せそうに食べているクーラ−αを見ていた。 その視線に気付いたのか、クーラ−αはXXの方を見た。 「お姉ちゃん、食べないの?」 「え?」 「もしかして、バナナ嫌いだった?」 「そんなことないわよ」 そう言いながら、XXもクレープを一口かじる。 「うん、おいしい!」 「ほんと!?」 「ほんとよ」 「えへへ、よかった♪」 口の周りに生クリームをつけたまま満面の笑みを浮かべるクーラ−αに、XXは苦笑した。 「ほら、口の周り、クリームだらけよ」 「む……」 ハンカチでクリームをふき取ってもらうと、クーラ−αは少し照れたような表情で顔を赤くして微笑んだ。 「ありがとう、お姉ちゃん」 「もう少し落ち着いて食べなさいね」 |