氷炎の絆
作者 恵駆
第一章「引かれ合う運命の糸」
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| 「ウィップから聞いた話だと、あの子達、まだチームが決まってないって言ってたよ?」 K´が2人と組む予定であったことを知らないクーラは、プルプルと肩を震わせるK´のに気付くこともなく、のほほんと尋ねてきた。 「あいつらは今回のチーム選考からあぶれたんだよ」 「えーーーーーっ!? どうして!?」 何も知らないクーラは普通に驚く。 「マキシマとウィップが勝手にチームを組んだ結果だ、そのしわ寄せがあいつらに行ったってわけだよ」 「K´は組んであげようって思わなかったの?」 「馬鹿言え、俺がそれを知ったのは今回の任務が決まった後だ、今更任務放棄するわけにも行かないだろ?」 「じゃあ、あの子達、今回は出られないんだ……」 普通に残念がるクーラを見て、K´もため息をついた。 「……で、ウィップの奴が『それじゃあの子達がかわいそうだから』って言って、俺にあいつらと組んでくれる奴を見つけて来いって言いやがったんだよ」 「へぇ〜、K´って優しいんだね」 「うるせえ!」 ぶっきらぼうにそう吐き捨てるK´にクーラはクスクスと笑う。 「ねぇ、それで、その代わりに組んでくれるって人は見つかったの?」 「まあな……説得するのにかなり苦労したけどよ」 「ふ〜ん……あ、でも、そんな人私達の知り合いにいたかな?」 「たった1人だけいるだろ、俺もお前も何度か世話になった奴が」 K´のその言葉を聞いて、クーラの脳理に、ある1人の人物の名前が思い浮かんだ。 「K´、その人ってまさか……」 「ああ……そのまさかだ……」 K´はクーラの方に振り返ると、サングラスを外して、真剣な眼差しをクーラに向けた。 「あいつらと組むのは……ZEROだ」 「やっぱり……」 ZERO。 彼のことをクーラはよく知っていた。 時々自分達の前に現れては色々と手助けをしてくれる人。 XX達も彼のことは知っているし、実力も申し分ないから、XX達にとっては心強い味方になってくれるであろう。 「……あの人なら、あの子達も大丈夫だね」 そうは言ったものの、心に引っかかるものがあった。 なぜ、ZEROが2人と組んでKOFに出場してくれることを引き受けてくれたかである。 しかし、なぜ出場を引き受けてくれたかと言うことを、聞くことはできなかった。 ただ、K´は何かを悟ったかのように、ぼそりと呟いた。 「これも、運命ってやつなのかもしれないな……」 ※ |