氷炎の絆
作者 恵駆
第一章「引かれ合う運命の糸」
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| ※ 「なるほど……そういうことなの」 先程のベンチから離れた街の公園の中で、ZEROから事情を聞いたXXはさらりとそう言い放った。 ちなみにクーラ−αは2人から離れたところで、ZEROが連れてきたフェレットのシャーベットと遊んでいた。 「でも意外ね……父さんがあなたに手を組んでくれなんて頼むなんて……」 「…………」 XXがもたれかかっている樹を挟んだ反対側でZEROは無言で返す。 XXはフッと笑うと、離れたところで遊んでいる妹を眺めながらZEROに尋ねた。 「でも正直助かったわ。あなたがいてくれれば心強いし、あの子も遊び相手に退屈しないみたいだし」 「……俺にとってはいい迷惑だ……」 XXがクスクスと苦笑する。 「ごめんなさい、リゾート達が勝手にチームを組んだしわ寄せがあなたにまで行ったのは謝るわ。でも、正直私はあなたに組んでもらいたかったの……」 「どういうことだ?」 「あの子の……クーラ−αのことよ……あなたならわかるでしょう?」 「……まだ伝えていなかったのか……」 「…………」 今度はXXが無言で返す。 ZEROはXXの言葉の意味を知っていた。 おそらく、K´達よりもXXとクーラ−αの生い立ちについて知っているであろう。 そして、2人が今まで背負ってきた過去がどれほど過酷な物であったかということもZEROは理解していた。 XXはすでにそれを十分に受け止められるだけの心構えができていたからよかったものの、幼いクーラ−αには全て受け入れるだけの心の強さを持っていないのではないかというXXの姉心と呼べるものが、クーラ−αに真実を告げることを拒んでいると言うことも、ZEROにはわかっていた。 「……俺に言えと言うのか?」 XXは首を振る。 「そんなことは頼まないわ……できる限り私の口から伝えるつもりよ……でも……」 「……?」 「それでも、やはり冷静になって真実を伝えてあげることができるあなたに協力はしてもらいたいの……」 「……それだけか?」 「それだけよ……」 「……俺も見くびられたものだな……」 「それだけ頼りにされてるって思ってもらいたいわね……」 「フッ……」 そう言うと、ZEROは木にもたれかかるのをやめ、XXの方へと歩を進めた。 「……いいだろう……他ならぬK´からの頼みだからな……」 「ありがとう……感謝するわ……」 XXにしては珍しい発言であった。 |